ウディネーゼvsナポリ

 セリエA第33節が4日に行われ、ウディネーゼとナポリが対戦した。

 今シーズンのセリエAで開幕から快進撃を見せているナポリは、前節サレルニターナと引き分けに終わり、本拠地でのスクデット獲得を逃した。しかし、リーグ制覇に向けての圧倒的優位は変わっておらず、現在は1試合消化の多い2位ラツィオに『15』ポイント差を付けている。今節に勝ち点「1」以上を積み上げれば、1989-90シーズン以来33年ぶり3度目のセリエA優勝が確定する。敵地で暫定13位ウディネーゼと運命の一戦に臨む。

 序盤から試合の主導権を握ったナポリは、中盤での細かいパス交換でボール保持率を高め、ウディネーゼ内でのプレー時間を増やしていく。しかし、なかなか決定的なシュートを放てずにいると、13分に一瞬の隙を突かれて先制を許す。敵陣左サイド深くでボールを受けたデスティニー・ウドジェがボックス内左にパスを送ると、これを受けたサンディ・ロフリッチが右足を一閃。強烈なシュートがゴール右上隅に突き刺さり、ウディネーゼが先手を取った。

 ビハインドを負ったナポリは最前線のヴィクター・オシムヘンにボールを集めつつ、同点のチャンスをうかがっていく。32分には敵陣右サイドでボールをキープしたエリフ・エルマスのクロスに、ゴール前でオシムヘンが打点の高いヘディングで合わせたが、シュートはわずかに枠を捉えることが出来ず。攻勢を強めるナポリはその後も敵陣内で深い位置を取るも、ウディネーゼの集中した守備に苦戦。決定機を作れぬまま、前半はホームチームの1点リードで終了した。

 迎えた後半開始直後、ナポリがエースの一撃で試合を振り出しに戻す。右CKが溢れると、これを拾ったフヴィチャ・クヴァラツヘリアがボックス手前から右足を強振。枠を捉えたシュートは相手GKの好守に阻まれるも、こぼれ球をゴール前のオシムヘンが押し込みネットを揺らした。オシムヘンにとっては今シーズンのリーグ戦22ゴール目となった。

 同点に追いついたナポリは、中盤でボールをキープしつつ冷静に試合を進めていく。67分には左サイドの敵陣深くからのクロスがゴール前にこぼれ、オシムヘンがゴール右下隅に蹴り込んだが、直前のプレーでファウルがあっとして得点は認められず。71分には途中出場のピオトル・ジエリンスキがエルマスのパスを受けてボックス内右に侵入し、シュートを放ったがGKの好セーブに阻まれた。

 その後の試合を優位に進めたナポリはウディネーゼにチャンスを作らせず。試合はこのまま1-1で終了し、勝ち点「1」を積み上げたナポリが5試合を残して2位ラツィオとの勝ち点差を「16」に広げ、33年ぶり3度目のセリエA制覇を達成した。次節、ウディネーゼは8日にホームでサンプドリアと、ナポリは7日にホームでフィオレンティーナと対戦する。

【スコア】
ウディネーゼ 1-1 ナポリ

【得点者】
1-0 13分 サンディ・ロフリッチ(ウディネーゼ)
1-1 52分 ヴィクター・オシムヘン(ナポリ)

【スターティングメンバー】
ナポリ(4-3-3)
GK:メレト
DF:ディ・ロレンツォ、ラフマニ、キム・ミンジェ、オリベラ
MF:ロボツカ、ザンボ・アンギサ、エンドンベレ(64分 ジエリンスキ)
FW:エルマス、オシムヘン、クヴァラツヘリア(86分 ロサノ)