ブラジル代表FWネイマールに、今夏のパリ・サンジェルマン(PSG)退団の可能性が浮上しているようだ。9日、スペイン紙『アス』や大手スポーツ専門チャンネル『ESPN』が伝えている。
現在31歳のネイマールは2017年夏に2億2000万ユーロ(約326億円)とも報じられた巨額の移籍金でPSGに加入。背番号「10」を与えられると、以降はチームの中心選手として活躍している。在籍5年目の今シーズンもここまで公式戦29試合の出場で18ゴール17アシスをマーク。しかし、2月下旬に負った足首の負傷と手術の影響により、一足早くシーズン終了となっている。
そんなネイマールだが、PSGのユニフォームを着てプレーする姿はもう見られないかもしれない。かねてから去就に関する噂が絶えないネイマールは、当初は今夏のPSG退団を望んでいなかったものの、ここ数日間で心境が大きく変化した模様。現行契約の満了を待たずして、今シーズン終了後に他クラブへ移籍する可能性が浮上しているという。
同選手の心変わりの背景には、一部ファン・サポーターによる退団要求があると見られている。PSGのウルトラス(熱狂的なサポーター団体)は現地時間3日に、クラブに対する抗議活動を展開。100名ほどが成績不振への不満の表明に加え、ネイマールやアルゼンチン代表FWリオネル・メッシの退団をクラブ本部前で訴えたと伝えられている。また、その数時間後には集団の一部がネイマールの自宅付近に移動し、「ネイマール、出て行け!」というチャントを歌ったとのこと。報道によると、これら一連の動きにより、ネイマール自身の気持ちが今夏のPSG退団に傾いているようだ。
去就に注目が集まるネイマールだが、現時点で母国ブラジルへの復帰は考えていないとのこと。『ESPN』によると、ネイマール自身はプレミアリーグへの移籍を希望しているという。PSG側も完全移籍での売却や買い取りオプション付きレンタルでの放出など、あらゆる選択肢を検討しているようだ。なお、同選手をめぐっては、マンチェスター・U、ニューカッスル、チェルシーからの関心も噂されているが、現時点ではいずれのクラブも具体的な動きを見せていないという。