スペイン紙『マルカ』は10日、今シーズン限りでのバルセロナ退団を発表したMFセルヒオ・ブスケツの後継者探しに“3つのシナリオ”が生まれたと見解を示している。
2007-08シーズンのトップチームデビュー以降、在籍15シーズンに渡って公式戦通算719試合に出場し、合計31タイトルを獲得しているMFセルヒオ・ブスケツ。しかし10日、クラブの伝統的なスタイル“ティキ・タカ”の舵取り役として、2021年夏からは主将としても欠かせない同選手の今季限りでの退団が決定した。
そして今、バルセロナが直面しているのは、ブスケツの後継者探しだ。『マルカ』は、“ブラウグラナ”におけるスペシャリストのためのポジションを引き継ぐ“シナリオ”は3つあると見解。1つ目は、すでに在籍している選手の登用、そうMFフレンキー・デ・ヨングの選択肢という。実際、これまでにもブスケツが出場できない試合ではピボーテ起用されていたF・デ・ヨングが、同選手の後釜につくのは自然の流れとしている。
一方で『マルカ』は、「どの選手にもバルセロナの守備的ミッドフィルダーの第1候補になれるほどの“チカラ”があるとは思えない」と指摘。特に、MFフランク・ケシエやDFエリック・ガルシアの場合は、一過性のものになるという見方が強いようだ。
2つ目には、バレンシアにレンタル移籍中のMFニコ・ゴンサレスの復帰案を挙げている。2022年1月にトップチーム昇格を果たした21歳だが、ブスケツの壁は高く、昨夏に出場機会を求めて『メスタージャ』での武者修行を決断。今季は、ケガに悩まされながらもラ・リーガ21試合に出場しており、この“ラ・マシアの刻印”を抜擢するという選択肢を無視することはできないだろう。
最後はやはり、移籍市場に目を向けるシナリオだ。しかしバルセロナの財政状況は厳しく、シャビ監督が切望するMFマルティン・スビメンディ(レアル・ソシエダ)獲得プランの実行は困難。その他、MFイルカイ・ギュンドアン(マンチェスター・C)やMFマルセロ・ブロゾヴィッチ(インテル)らの名前も注目されている。
バルセロナが栄華を極めた2000年代後半から2010年代前半を生きたブスケツの退団は、一時代に終わりを告げるものだ。そして、クラブ黎明期に一旗揚げ、新たな時代の主役となるのは誰なのだろうか。