ローマ

 ヨーロッパリーグ(EL)・準決勝のファーストレグが11日に行われ、ローマ(イタリア)とレヴァークーゼン(ドイツ)が対戦した。

 昨季のヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)に続いて2シーズン連続の欧州カップ戦タイトルを狙うローマが、35シーズンぶりの大会制覇(※前回優勝時は前身大会のUEFAカップ)を狙うレヴァークーゼンをホームに迎える。ローマは今季のELでグループCを2位で通過すると、決勝トーナメントではザルツブルク(オーストリア)、レアル・ソシエダ(スペイン)、フェイエノールト(オランダ)を破って4強入り。一方のレヴァークーゼンはチャンピオンズリーグ(CL)・グループBを3位で終えてELに参戦した。ここまでモナコ(フランス)、フィレンツヴァーロシュ(ハンガリー)、ユニオン・サン・ジロワーズ(ベルギー)を撃破し、準決勝に駒を進めている。

 ローマを率いるジョゼ・モウリーニョ監督とレヴァークーゼンを率いるシャビ・アロンソ監督は、かつてレアル・マドリードで指揮官と選手という間柄だった。そんな両者の“再会”にも注目が集まる一戦は、開始早々にレヴァークーゼンがチャンスを作る。1分、左サイド高い位置でボールを受けたピエロ・インカピエが巧みなタッチからマイナスへ折り返すと、フリーで待っていたロベルト・アンドリッヒが右足でフィニッシュ。ここはGKルイ・パトリシオがキャッチして難を逃れた。

 良い入りを見せたレヴァークーゼンは7分、フロリアン・ヴィルツがペナルティエリア手前から強引に突破を試みると、アダム・フロジェクとのワンツーから右足を振り抜く。ゴール左隅を狙ったシュートはわずかに枠を外れた。

 対するローマは19分にセットプレーからチャンスを作る。敵左サイドでフリーキックを獲得すると、ロレンツォ・ペッレグリーニが右足でインスイングのボールを供給。ペナルティエリア内で待っていたロジェール・イバニェスがヘディングシュートを狙ったが、ここはGKルーカス・フラデツキーがファインセーブを見せた。

 前半は両チームゴールネットを揺らすことができず、このままスコアレスで終了。後半に入ると遂に均衡が破れる。63分、ローマは自陣からのロングボールをタミー・アブラハムが頭で落とすと、反応したエドアルド・ボーヴェが1人かわしてペナルティエリア手前に侵入。ボックス内でパスを受けたアブラハムの右足シュートはGKフラデツキーに弾き出されたが、こぼれ球にボーヴェが反応する。左足でゴールネットを揺らし、ホームチームのローマが先手を取った。

 1点を追いかけるレヴァークーゼンは87分、ペナルティエリア内でローマのGKパトリシオがこぼしたボールを狙っていたジェレミー・フリンポンが左足を振り抜いたが、ここはゴールカバーに入っていたブライアン・クリスタンテが決死のブロック。ビッグチャンスを活かすことはできなかった。

 試合はこのままタイムアップ。2シーズン連続の欧州カップ戦タイトル、そしてクラブ史上初のELタイトルを狙うローマが、決勝戦進出に近付く白星を飾った。セカンドレグは1週間後の18日、レヴァークーゼンの本拠地『バイ・アレナ』にて開催される。

【スコア】
ローマ 1-0 レヴァークーゼン

【得点者】
1-0 63分 エドアルド・ボーヴェ(ローマ)