マンチェスター・Cに所属しているノルウェー代表FWアーリング・ハーランドが、FWA(イングランドサッカー記者協会)が選出する年間最優秀選手賞(MVP)に輝いた。
同賞は1947-48シーズンに創設されたイングランドサッカー界において最も権威がある賞の1つ。イングランドに拠点を構える約800名のジャーナリストによって構成されるFWA会員の投票によって、最終的な受賞者が決定する。過去5シーズンではリヴァプールに所属しているエジプト代表FWモハメド・サラー(2017-18と2021-22シーズン)、当時マンチェスター・Cに所属していたイングランド代表FWラヒーム・スターリング(2018-19シーズン/現在チェルシー所属)、リヴァプール所属のイングランド代表MFジョーダン・ヘンダーソン(2019-20シーズン)、マンチェスター・C所属のポルトガル代表DFルベン・ディアス(2020-21シーズン)が受賞していた。
今回受賞したハーランドの得票率は「82%」と圧倒的な数字に。これはプレミアリーグ創設以降最も高い得票率だという。2位にはアーセナル所属のイングランド代表MFブカヨ・サカ、3位には同じくアーセナルのノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴーア、4位にはマンチェスター・Cのベルギー代表MFケヴィン・デ・ブライネ、5位にはマンチェスター・Uのイングランド代表FWマーカス・ラッシュフォードが輝いた。
なお、マンチェスター・Cのクラブ公式HPによると、イングランドに上陸した最初のシーズンで同賞を受賞するのは歴代4選手目とのこと。過去には1994-95シーズンに元ドイツ代表FWで現在は韓国代表の監督を務めるユルゲン・クリンスマン氏(当時トッテナム所属)、1996-97シーズンに元イタリア代表FWジャンフランコ・ゾラ氏(当時チェルシー所属)、そして2020-21シーズンにR・ディアスと3名の選手がイングランド挑戦初年度で名誉ある賞に輝いていた。
今シーズンのハーランドは驚異的なペースで得点を量産。現時点では公式戦47試合の出場で51ゴール8アシストを記録している。イングランドのクラブに所属している選手が公式戦で50ゴールを記録するのは、1930-31シーズンに当時アストン・ヴィラに所属していた元イングランド代表FWトム・ウォリング氏以来92シーズンぶりの快挙。さらに、現時点ではプレミアリーグに限定しても34試合を消化した段階で32試合のピッチに立って35ゴールをマーク。これは1992-93シーズンから始まったプレミアリーグの1シーズン内歴代最多得点数を更新する数字となっている。
圧倒的な得点感覚で数々のゴール記録を塗り替え、“トレブル(3冠)”を目指すマンチェスター・Cに欠かせないストライカーとして君臨しているハーランド。今回のFWA年間MVP受賞を受けて、マンチェスター・Cのクラブ公式HPにて喜びの声を明かした。
「イングランドに渡った最初のシーズンでこの賞を受賞でき、とても光栄に思う。僕は毎日、自分自身のできる限りを尽くし、常にベストであろうと努力している。それがこのような形で評価され、僕にとっては大きな意味のある出来事になった」
「マンチェスター・Cで過ごしてきたここまでの時間は本当に楽しいものだった。チームメイトは素晴らしく、彼らは僕にゴールを決めるチャンスを与えてくれる。彼ら全員に感謝したい。彼らがいなければ、この賞は取れなかったはずだから。加えて、ペップ(ジョゼップ・グアルディオラ監督)やこのクラブを支える多くの方々にも感謝を伝えたい。ここに来た時からクラブの全員がとても良くしてくれたし、これほど一流のプロフェッショナルと共に仕事をしたことはない」
「僕に投票してくれたみなさん、本当にありがとう。この賞を受賞できたことは、本当に光栄なことだ。今はできる限り良い形でシーズンを終え、マンチェスター・Cのトロフィー獲得に貢献することに集中している」
なお、女子サッカー部門では、チェルシーに所属しているオーストラリア女子代表FWサム・カーが同賞に輝いた。同選手は昨シーズンに続いて2季連続の受賞に。チェルシーは現在FA女子スーパーリーグ(WSL)でマンチェスター・Uと優勝を争っており、カーはWSLで10ゴール4アシストを記録するなど中心選手として活躍している。
授賞式は25日にロンドンのランドマーク・ホテルにて開催予定となっている。
【画像】マンチェスター・Cがハーランドの年間MVP受賞を報告
.@ErlingHaaland is the FWA Footballer of the Year! 🌟
Congratulations, Erling! 🙌 pic.twitter.com/bOnB3pMnVe
— Manchester City (@ManCity) May 12, 2023