どちらにとっても負けられない一戦だ。今季の最終順位に大きく影響するアーセナル対ブライトンの一戦が日本時間15日に開催される。このカードの前回対戦はアーセナルが4-2で勝利。今節はアーセナルのホーム、エミレーツ・スタジアムにブライトンを迎える。
【映像】三笘薫、渾身のゴール…じゃない!視聴者困惑の得点シーン
勝ち点3が必須な両チームの立ち位置
ブライトンは現在33試合消化しており、勝ち点55の7位につけている。今季は6位までがUEFAヨーロッパリーグ(EL)の出場権を獲得することになりそうだが、今節のアーセナル戦を含めてニューカッスル、マンチェスター・シティ、アストン・ヴィラと上位陣との対決を残しており、彼らは簡単に勝ち点をくれる相手ではない。未消化試合が2つあるとはいえ、EL出場権獲得の難易度は高いだろう。
一方、2位のアーセナルは35試合を消化時点で勝ち点81を稼いでいる。これは1試合少ないマンチェスター・シティと勝ち点1差であり、首位チームが仮に取りこぼせば逆転での優勝がまだ可能な位置につけている。
しかし、DF陣には大きな課題を抱えている。すでに今季絶望となっていたサリバ、冨安健洋に加えて、前節ニューカッスル戦でジンチェンコも負傷。ウクライナ代表DFも今季中の復帰が難しく、ここに来て最終ラインの選手層に大きな不安を抱えている。
選手層が不安なのはアウェイのブライトンも同様だ。前節FWファーガソンとMFグロスが復帰をしたものの、これまでプレミアリーグで全試合に出場していたマーチの負傷離脱が決定。今季のブライトンを象徴する右ウイングの離脱はあまりに大きい。
また右サイドバックの陣容は依然として苦しく、フェルトマンとランプティが離脱中で本職が中盤のグロスを同ポジションで起用せざるを得ない。グロス負傷時はカイセドが代わりに右サイドバックを務めるなど、これ以上怪我人が増えるとさらに戦い方が難しくなる。
苦境のチームを救えるか 三笘が対するのは元ブライトンのベン・ホワイト
ブライトンの三笘薫は依然として高いパフォーマンスを発揮している。この日本代表は前節行われたエヴァートン戦においてチームが軒並み低調なパフォーマンスの中でも、ゴールをお膳立てするなど活躍を見せた。
好調の三笘はアーセナルとの一戦でベン・ホワイトとのマッチアップが予想されている。ホワイトは今シーズン全試合に出場しており、今シーズンのアーセナルの飛躍を支えている立役者といっても過言ではない。このイングランド代表DFはセンターバックの印象が強かっただろうが、サウサンプトンアカデミー時代は右サイドバックの選手であり、リーズでビエルサ監督に、ブライトンでポッター監督、そしてアーセナルでアルテタ監督に師事したことで、攻守両面で大きな成長をみせた。今季は久々の右サイドバック稼働で、7ゴールに絡むなど、攻撃面でも非凡な活躍をみせている。
その一方でセンターバックにキヴィオルが起用されることが予想されるため、左利きの同選手のボールの持ち方的に三笘のサイドからビルドアップすることは少ないだろう。そのため逆サイドでのビルドアップをカットした際などに裏抜けなどのアクションを行うことで、一気に最終ラインの背後へとボールを引き出すことも可能だ。いずれにせよ現ブライトンの三笘vs元ブライトン・ホワイトのバトルは激しいものとなるだろう。
プレミアリーグのタイトルとクラブ史上初EL出場権、両チームは目的こそ違えど、懸かっているものは大きく、この一戦に対して相当な気合が入っているはずだ。
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