塾やサッカー教室を“クーポン”で 物価高や貧困で「学びを諦めている子」を救え
【映像】学習塾やフリースクールに使える“クーポン”
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 年収300万円未満の家庭の子ども3人に1人が、1年を通して学校外でスポーツや文化活動を全く経験していないという。この子どもたちの“体験の格差”を解消する方法はあるのか?

【映像】学習塾やフリースクールに使える“クーポン”

 ニュース番組『ABEMAヒルズ』では、家庭の経済格差による子どもの教育格差を解消し、貧困の世代間連鎖を断ち切ることを目的とする公益社団法人「チャンス・フォー・チルドレン」の今井悠介代表理事に実情を聞いた。

塾やサッカー教室を“クーポン”で 物価高や貧困で「学びを諦めている子」を救え
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 チャンス・フォー・チルドレンは寄付金を原資に、経済的困難を抱える家庭の子どもたちが利用できる「スタディクーポン」を提供。学習塾はもちろん、水泳やピアノ、格闘技、プログラミング、さらにはフリースクールなど、学校外教育の様々なところで使用することができる。

 クーポンをより有効に活用するため重要な存在となっているのが、子どもたちに寄り添う大学生ボランティアだ。面談を通して、進路や学習、クーポン利用に関する相談に乗り、子どもたちの成長を支えている。今井代表は次のように話す。

塾やサッカー教室を“クーポン”で 物価高や貧困で「学びを諦めている子」を救え
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「子どもたちにとって大学生ボランティアは数年先の将来の姿。家庭や先生、友人に話せないことでも、日頃の生活とは違う立場の人間だからこそ相談できることもたくさんある。いろいろな声をキャッチしていきながら、必要に応じたクーポンの利用先につないでいこうとしている」

 クーポンを利用した子どもが将来大学生ボランティアとして関わったり、就職して寄付者として活動を支えたりするなど、スタディクーポンを通した支援の輪ができ始めていると話す今井代表。これまで5000人以上、10億円を超えるクーポンを提供してきたものの、必要としている子どもの数に対してまったく足りていないのが現状だと明かした。

「実際に“学びを諦めている子ども”はたくさんいる。コロナ禍と物価高騰が続いていくなかで、元々厳しかった家庭の子どもたちほど厳しい状況に立たされている。経済的に困難を抱えている全国の子どもたちにスタディクーポンを届けるためには大体3000億円ぐらいの予算が必要になる。国家予算で考えるレベルの話なので、最終的には政策の議論としていかなければならないだろう」

(『ABEMAヒルズ』より)

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