デクラン・ライス

 アーセナルがウェストハム所属のイングランド代表MFデクラン・ライス獲得に向けて、クラブ史上最高額の移籍金を準備しているようだ。16日、イギリス紙『デイリーメール』が伝えている。

 就任4シーズン目を迎えたミケル・アルテタ監督のもと、攻撃的で魅力的なサッカーを展開し、プレミアリーグで優勝争いを展開しているアーセナル。残り2試合となった現段階で、1試合未消化の首位マンチェスター・Cとの勝ち点差は「4」に拡大し、逆転優勝は厳しくなったものの、2位以上でシーズンを終えることは確定。7シーズンぶりにチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得した。

 来シーズンのさらなる躍進にも期待がかかるアーセナルだが、今夏の移籍市場では積極補強に乗り出す可能性が高いと見られている。とりわけ、アルテタ監督が最優先事項と捉えているのが中盤の戦力拡充。長きに渡ってチームの中核を担ってきたスイス代表MFグラニト・ジャカの退団も囁かれる中、クラブは強さと巧さを兼ね備えた一線級のMFの獲得を熱望しているという。

 かねてから熱烈な関心が噂されているのが、ウェストハムでキャプテンを務める24歳のライスだ。クラブとの現行契約が2024年6月末で満了となる同選手をめぐっては、リヴァプールやマンチェスター・Uとの争奪戦も予想されているが、一部ではアーセナルが獲得競争を優位に進めているとも伝えられている。そして今回の報道によると、アーセナルは今夏のライス獲得を確実なものにするため、クラブ史上最高額を更新する9000万ポンド(約153億円)の移籍金を提示する構えを見せているようだ。また、週給としては30万ポンド(約5100万円)を超える額を検討しているという。

 なお、イギリスメディア『BBC』が報じたところによると、カンファレンスリーグ(ECL)優勝の可能性を残しているウェストハムは、今シーズン中の混乱を避けるべく、来る7月までは他クラブとの交渉を保留にする可能性が高いようだ。ライス獲得を目指すアーセナルとの本格的な交渉も、7月以降にスタートすると見られている。