ベルナルド・シルヴァ

 チャンピオンズリーグ(CL)・準決勝のセカンドレグが17日に行われ、マンチェスター・C(イングランド)がレアル・マドリード(スペイン)を4-0で下した。この結果、2戦合計スコアを5-1としたマンチェスター・Cの2シーズンぶりとなる決勝戦進出が決定。試合後、マンチェスター・Cのクラブ公式HPがポルトガル代表MFベルナルド・シルヴァのコメントを伝えた。

 試合は立ち上がりからマンチェスター・Cがゴールを脅かしながらも、レアル・マドリードのベルギー代表GKティボー・クルトワの好セーブもあってなかなかゴールネットを揺らすことができない。だが、“この男”が均衡を破った。23分、右サイド開いた位置でボールを受けたB・シルヴァは、ペナルティエリア右に侵入していたイングランド代表DFジョン・ストーンズにボールを預けてポジションを取り直す。ベルギー代表MFケヴィン・デ・ブライネにボールが渡ったところで、ペナルティエリア右のスペースでパスを引き出すと、左足でゴールネットを揺らして見せた。続く37分にはゴール前でドイツ代表MFイルカイ・ギュンドアンの放ったシュートのこぼれ球を頭で押し込み、リードを広げることに成功。76分にはスイス代表DFマヌエル・アカンジ、後半アディショナルタイムにはアルゼンチン代表FWフリアン・アルバレスが得点を決め、終わってみれば4-0の大勝を飾っていた。

 この試合のプレイヤー・オブ・ザ・マッチにはB・シルヴァが選出された。UEFA(欧州サッカー連盟)のテクニカル・オブザーバー・パネルは「重要な2ゴールを決め、素晴らしいクリエイティビティを見せた。加えてワイド、そして中央の位置からのプレスやボール回収など、チームのために精力的に働いた」とその働きを評価した。

 試合後、B・シルヴァは「僕らにとっては素晴らしい夜になったね。タフな試合になることはわかっていたが、ホームでレアル・マドリードを4-0で破ることができた。そして決勝戦に進めるんだ。最高の気分だし、今度こそCLの頂点を狙いたい」と勝利を喜んだ。加えて、「僕らは非常にたくましく、情熱的で、同時に組織的だった。今日のパフォーマンスには非常に満足しているよ」と選手たちがピッチ上で見せたフットボールに手応えを示している。

 9日に行われたファーストレグは1-1のドローで終了しており、B・シルヴァ自身も「マドリードでは、僕が理想としていたようなプレーはできなかった」という。「ファーストレグの後はまったく良い気分になれず、今日はそれを補いたかったんだ」と告白すると、レアル・マドリードとの大一番に向けて考えを整理していたことを明かした。

「チームメイトやファンのために、もっと良いプレーをしなければならなかったし、そうしようと努力した。彼らの力になれて喜ばしいね!僕は頭を使ってプレーする選手だ。体は小さいけど、頭の使い方が上手なんだ」

 6月10日にトルコ・イスタンブールの『アタテュルク・オリンピヤト・スタドゥ』にて行われる決勝戦ではインテル(イタリア)と対戦することが決まっている。「昨日は彼らの試合を見たよ。非常に組織的なチームだね」と話したB・シルヴァは「グループステージの試合もチェックした。非常に力強いチームで、守備がしっかりとしている。カウンターアタックやセットプレーも得意だよね。タフな戦いになることに間違いはないが、僕らは挑戦するよ」とその印象を明かした。

 さらに、今季のチームはプレミアリーグ、FAカップ、CLの“トレブル”(3冠)にも手が届くシーズン最終盤を過ごしている。まずは21日に控えたプレミアリーグ第37節チェルシー戦を白星で飾れば“1冠目”の達成となるが、B・シルヴァはクラブ史上初の3連覇に向けた意気込みも口にした。

「プレミアリーグは、ファンのみんなと再び勝ち獲りたいトロフィーだ。週末には必ず優勝を決めたいと思っているし、そのためのエネルギーも持っている。まずはできる限り最高の形で回復して、次の試合に臨みたい」