パリ・サンジェルマン(PSG)所属のイタリア代表MFマルコ・ヴェラッティが、今シーズン終了後の退団を検討しているようだ。17日、スペイン紙『アス』が伝えている。
現在30歳のヴェラッティは母国のペスカーラの下部組織出身で、2008年夏にトップチーム昇格。約4年間に渡ってプレーした後、2012年夏にPSGへ完全移籍で加入した。同クラブではボランチの主力として活躍し、これまで数々のタイトル獲得に貢献。在籍11年目の今シーズンも、開幕からここまで公式戦35試合に出場している。
そんなヴェラッティは、昨年末にPSGとの契約を2026年6月末まで延長したばかり。しかし報道によると、同選手は今シーズン終了後の退団を本格的に検討しており、現在は他クラブ移籍の可能性を模索しているという。今シーズンのPSGはリーグ・アン制覇の可能性こそ残しているものの、チャンピオンズリーグ(CL)やクープ・ドゥ・フランスではベスト16で敗退。こうした現状に対し、現地ファンの間では主力選手に対する批判や不満が噴出しているという。
今月初めにはウルトラス(熱狂的なサポーター団体)の100名ほどがクラブ本部前に押し寄せ抗議活動を実施。ナセル・アル・ケライフィ会長はじめとしたクラブ幹部の解任、さらにはアルゼンチン代表FWリオネル・メッシとブラジル代表FWネイマールの退団を要求したという。また、一部の人々がクリストフ・ガルティエ監督とヴェラッティに対し、侮辱的な言葉を発していたとも伝えられている。今回の報道によると、この一連の騒動を受け、ヴェラッティは今夏のPSG退団を検討するようになったという。
なお、フランスメディア『RMC』によると、ヴェラッティ本人はレアル・マドリードへの移籍を希望している模様。かつて2011年から約2年間指導を受けたカルロ・アンチェロッティ監督のもとで、再びプレーしたいと考えているようだ。しかしながら、レアル・マドリードは今夏の移籍市場でドルトムント所属のイングランド代表MFジュード・ベリンガムの獲得を最優先事項と位置付けており、ヴェラッティにオファーを提示する可能性は限りなく低いと伝えられている。
選手本人は、セリエA復帰や中東への移籍も選択肢に入れているとのこと。果たして来シーズンのヴェラッティはどのクラブのユニフォームを着てプレーしているのだろうか。