マラガ

 2022-23シーズンをラ・リーガ2部で戦っているマラガの3部降格が決定した。

 ラ・リーガ2部第41節が20日に行われ、マラガは敵地で昇格争いを演じるアラベスと対戦。試合は46分にゴール前でのこぼれ球をスペイン人FWアシエル・ビジャリブレに押し込まれ、ホームチームに先制を許す。奇跡の残留を果たすには勝利のみが必要なマラガは、77分にキャプテンのスペイン人MFルイス・ムニョスが右足で豪快な“ゴラッソ”を叩き込んだ。だが、終盤に差し掛かった87分にトニ・モジャに右足でミドルシュートを決められ、アラベスの1点リードでタイムアップ。マラガは2連勝を逃す形となっていた。

 この敗北により、マラガの3部(プリメーラ・ディビシオンRFEF)降格が正式に決定した。今シーズンのマラガは序盤から下位に沈み、第10節を終えた時点での成績は1勝3分6敗。シーズン途中には2度の監督交代を敢行し、最終的には2020-21シーズンにクラブを率いていたセルヒオ・ペリセル氏を指揮官として呼び戻していた。第35節ビジャレアルB戦からは3連勝を飾るなど復調の兆しを見せたが、失った勝ち点はあまりにも多く、第39節ポンフェラディーナ戦を0-2で落としたことで残留が厳しい状況に。残り3戦を3連勝し、残留を争うライバルクラブが3連敗を喫すれば“奇跡”を起こすことができたが、第41節でその夢は潰えることとなった。

 マラガは1904年創設の“古豪”。本拠地の『ラ・ロサレーダ』は約3万人収容と、1部匹敵の収容人数を誇る。21世紀に突入してからは1部を主戦場としており、2011-12シーズンにはクラブ史上最高順位の4位でラ・リーガ1部をフィニッシュした。翌シーズンにはチャンピオンズリーグ(CL)に参戦。元スペイン代表MFイスコ、同MFホアキン・サンチェス(現:ベティス)、元フランス代表MFジェレミー・トゥラランらを擁して予選を勝ち抜くと、グループステージではミラン、ゼニト、アンデルレヒトと同居した組を首位で通過。決勝トーナメント1回戦ではポルトを2戦合計2-1で破ったが、準々決勝ではドルトムントに2戦合計2-3で惜敗。ベスト8で大会を去っていた。

 その後はラ・リーガで中位を争っていたが、2017-18シーズンを最下位で終えて11シーズンぶりの2部降格が決定。“セグンダ”での1年目は優勝争いを演じたが、最終的には自動昇格圏外の3位でフィニッシュ。プレーオフではデポルティーボに2戦合計2-5で敗れ、1年での1部復帰は果たせなかった。翌シーズンからは一転して2部でも下位を彷徨うことに。昨シーズンも残留争いを強いられながら、最終的には18位と降格ラインの一歩手前でシーズンが終了。直近は財政難によって毎シーズンのように戦力が大幅に落ち、低迷を続けていた。

 マラガが3部での戦いを強いられるのは1997-98シーズン以来、26シーズンぶりのこととなる。同シーズンのマラガは3部優勝を果たすと、翌シーズンには2部でも快進撃を続け、2部でも優勝を達成。わずか2シーズンで1部まで上り詰めていた。来季のマラガは当時のチームを再現することができるのか。まずは1年での2部復帰を目指すこととなる。