東ヨーロッパの国「ジョージア」の駐日大使が今、“バズる外交官”として注目されている。約22万人のフォロワーに向け、一日に何十というツイートする理由とは。
週末に都内で開かれたジョージアの魅力を発信するイベント。サイン攻めにあっているのは、ティムラズ・レジャバ大使だ。
「弟と街を歩いていたら声をかけられました。決まりの文句『Youは何しに日本へ?』と聞かれたため国家機密ですとお答えしました」
「ある方にとても嬉しい言葉を言われました。『あなたはこれまでの在日ジョージア大使の中で確実にトップ5に入る』と。涙が出そうになりました。家に帰ってよく考えたら、これまで歴代で4人しかいないことを思い出して一層と泣けてきました」(ともに本人ツイートより)
もっとも、ただおもしろおかしいツイートをしているわけではない。イベントで取材に答えたティムラズ・レジャバ大使は「皆さんに『何だろう?』というかたちで注目してもらいたい。ジョージアの文化を知ってもらって、それをきっかけにジョージアの政治的な状況に関心を持ってもらうことも大事」と話す。
ロシアの南に位置するジョージアは、2008年にロシアに侵攻され、今も多くの土地が占領された状態。ウクライナ侵攻が始まった際、大使は他国の駐日大使に呼びかけて反対声明を出し、Twitterを通じて積極的に平和のメッセージを発信してきた。
「かけがえのない文化や伝統があって、それを認め合うことがやっぱり平和につながる。一人ひとりが世の中を変えられる、そういうところも視野に入れながらこれからも活動を続けていきたい」(同)
イベント参加者からもツイートを見たという声があがっていたが、なぜ人々の心を掴むのか。東京工業大学准教授の西田亮介氏は「世界には200カ国程度の国があり、日本大使館が設けられているという意味では、日本で認識されて関係を良くしていくのはある意味競争だ。小さな国は大国ほど広報にコストをかけられない中で、いろいろなアイデアを考えながらファンを増やしている。そう思うと、このSNSの取り組みは興味深い」との見方を示した。(『ABEMAヒルズ』より)
この記事の画像一覧




