5月21日に福岡PayPayドーム行われた福岡ソフトバンクホークス対埼玉西武ライオンズの一戦で、西武・若林楽人が、走塁中の咄嗟の判断により、ソフトバンクの捕手・甲斐拓也の送球でタッチアウトになることを回避し、三塁を陥れた一連のプレーについて、WBCでも正捕手をつとめた元・千葉ロッテマリーンズの野球解説者・里崎智也氏が言及。今回のような結果とならず、走者をアウトにできる「唯一の方法」について、自身の体験を元に語った。
【映像】12球団No.1爆肩・甲斐キャノンが敗れた!?衝撃の瞬間
この試合の初回、センターへの2ベースヒットで出塁した若林は、続く2番・児玉亮涼の打席の2球目に、児玉がバントを空振りした失敗すると、既に三塁方向へと大きく飛び出していたことから、ソフトバンクの捕手・甲斐は、自慢の肩で二塁へと送球。普通ならばここで帰塁に遅れた若林が、送球によりタッチアウトとなる場面だが、ここで若林は帰塁せずに三塁へと向かい、悠々セーフに。そのことから、ネット上の野球ファンからは、若林の俊足ぶりと判断の良さを称賛する声や、“甲斐キャノン敗れたり”といった声などが寄せられることとなったが、元捕手の里崎氏によると、そもそもこのプレーは捕手にとって大変難易度の高いものなのだという。
5月26日に放送された『バズ!パ・リーグ』(ABEMA)で、このプレーを紹介した際に里崎氏は、「この防ぎ方は1個しかないんですよ。」と、甲斐の送球後に、ソフトバンク側がとれる“唯一の対策”について語り始めると、「(ロッテ時代に)僕と西岡(剛)が防いだやり方としては、僕はもう投げるのは投げるしかないんで、あとはちゃんとしたスローイングをして、ショート入ったやつが、前出てきて。(送球をキャッチして)間髪入れずにサード…みたいな感じでやると、ギリアウトになる可能性あるんです。」と、送球を行う捕手が正確なスローイングを行うことを前提とし、二塁へのカバーに入った野手が、二塁ベースで待たずに、それよりもマウンド寄りの位置まで前進した上で、二塁への送球をカットするような形でキャッチし、素早く三塁へと送球するという方法について提示した。
里崎氏によると、このプレーは里崎氏の現役時代に行われた横浜DeNAベイスターズとの交流戦で、実際に行ったもので、その際には、三塁を目指していた走者をアウトにすることができたという。なお、里崎氏はこのプレーを振り返り、「全部(西岡)剛のおかげなんですけどね。」と、改めて当時のチームメイトである西岡剛氏を称賛した。
(ABEMA『バズ!パ・リーグ』)