5月24日にエスコンフィールドHOKKAIDOで行われた北海道日本ハムファイターズ対福岡ソフトバンクホークスの一戦で、ソフトバンク・和田毅が、2000投球回を記録。
【映像】「松坂世代」最後の現役、いまだに衰えない投球術!
しかも、42歳3カ月という史上最年長での達成となったことについて、ロッテOBで、ともに2006年開催の第1回ワールド・ベースボール・クラシックに日本代表として出場した経験を持つ野球解説者の里崎智也氏が言及した。
5月26日に放送された『バズ!パ・リーグ』(ABEMA)では、この和田による記録達成について紹介することとなったが、その際に里崎氏は、「90何人なんですよね?…で、同じ日に上沢がね、1000投球回を(達成)。(1000投球回の記録達成者が)360人ぐらいだって。“(1000投球回から2000投球回にかけての)1000の間に、8割方いなくなる(引退する)んだ!”と思って。この2000(投球回)が、より素晴らしいっていうことが際立って見えたなというところがありますけどね。」と、同日に北海道日本ハムファイターズの上沢直之が達成した1000投球回を引き合いに出す形で、和田の2000投球回の達成がいかに難しいかを語った。
和田の場合、2000投球回という記録そのものの難易度もさることながら、42歳3カ月という史上最年長での達成という点も大変興味深い。1981年生まれの和田は、いわゆる「松坂世代」のプレーヤーの中で、唯一、現役でプレーしている大ベテランとして知られているが、同世代に活躍した松坂大輔や藤川球児ら高卒入団選手とは違い、大卒での入団。そのため、こうした記録の達成はそもそもで不利といえる。実際、同じ2002年入団の大卒組で、長らく東京ヤクルトスワローズ一筋で、先発にリリーフにと大車輪の活躍を見せていた館山昌平も2019年まで現役を続けていたが、投球回は1392.0。同様に、読売ジャイアンツ、オリックス・バファローズ、北海道日本ハムファイターズと渡り歩きながら2015年までプレーした木佐貫洋も1135.0回、和田と同期でチームメイトとなった新垣渚も、2016年まで現役だったが、投球回数は1077.1であった。つまり、“松坂世代最後の生き残り”である和田が、この歳まで現役生活を続行し、先発ローテの一角を担い続けているということ自体が、大変価値のあることであるといえるだろう。
こうした点を踏まえる形で、番組司会をつとめる辻歩アナウンサーは、和田の記録達成について「ピッチャーとして息長く活躍していくことがいかに大変なことかということ。」とした上で、「日米通算159勝なんですけど、200勝見てみたいなと思うんですけどね」と、和田の名球会入りの可能性について水を向けると、それを受ける形で里崎氏は、「ソフトバンクだったらイケるんじゃないですか。」と、このままソフトバンクに在籍していれば、達成の可能性があるとコメント。続けて、「だって今年の活躍見てても、上手く回れば10勝できるかもしれないじゃないですか。そしたらまぁ、170(勝)でしょ?あと30(勝)でしょ?50歳ぐらいまでやったらイケるんじゃないですか。」と、和田へのエールを込める形でコメントした。
(ABEMA『バズ!パ・リーグ』)