本邦初訳となる「ヒップホップ・ジャーナリズムのゴッドファーザー」と呼ばれた黒人批評家による博覧強記の代表作!もっとも最先端の黒人文化ジャーナリズムとアフロ・スタディーズにとっても欠かすことのできない1冊。
ジョージ・クリントンの “メタなバカさ” が アミリ・バラカの “変わっていく同じもの” へと放り込まれ フリー・ジャズもマイケル・ジャクソンもギャングスタ・ラップもジェイムズ・ブラウンもトニ・モリスンも、すべては同一線上で語られる。
ヒップホップは、逆さまの資本主義/ヒップホップは、植民地主義の逆再生/ヒップホップは、黒人化された衝撃の未来に送り込まれた、/奴隷主たちが作り出した世界/ヒップホップは、地下からの略奪品、/喜んで他のすべてを弄ぶ/ヒップホップは我らが文化の消費と商品化、/潜在意識の誘惑とアメリカン・ドリーム機械の/黒い美的副産物──本書所収「ヒップホップとは何か?」より
2021年に惜しくもこの世を去ったブラック・ミュージック界の最重要批評家、グレッグ・テイトの評論集を刊行。
日本国内では初訳となる本書では単なる音楽評論にとどまらず、黒人社会が抱える諸問題や黒人文化を構成してきた多彩なトピックについても包摂的に捉え、フリー・ジャズやブルース、ファンクが培ってきた黒人の文化的イデオロギーをヒップホップと接続し、一本の道筋を示しています。
アメリカを取り巻く「ホワイト至上社会」の問題に異を唱える一貫した姿勢は、混乱を極める現在にこそ必要とされるものであると言っても過言ではありません。 「ヒップホップ・ジャーナリズムのゴッドファーザー」と呼ばれた氏の残した数々の硬派かつ知的な鋭い批評は、BLM関連の問題に始まる昨今の暗澹たる情勢を紐解く一助となることでしょう。
[商品情報]
書名:フライボーイ2──ブラック・ミュージック文化論集
著者:グレッグ・テイト
訳者:山本昭宏、ほか
発行:株式会社Pヴァイン
発売:日販アイ・ピー・エス株式会社
発売日:2023/5/30
判型:A5判上製
ページ数:480頁
定価:本体3,980円+税
ISBN:978-4-910511-46-7