昨年7月、10年ぶりに選出された日本代表の試合で右膝前十字靭帯を痛め、長期離脱していた横浜F・マリノス 宮市亮。そこからおよそ10か月ぶりにピッチへ戻ってきた“不屈の男”が、元北朝鮮代表・鄭大世氏のインタビューに応じた。
プレミアリーグ閉幕を前に、宮市は古巣アーセナルと元チームメイトである現監督ミケル・アルテタ、名将ヴェンゲルについて語った。
【映像】名将ヴェンゲルの話を遮って意見する、アルテタのキャプテンシー
プレミアリーグでは、やはり過去に在籍していたアーセナルを気にしているという宮市。当時の印象について「アーセナルは優勝を目指しているチーム。練習から本当に質が高かったし、勝って当たり前でしょ!という雰囲気が毎日溢れていた」と振り返り、ローン移籍で在籍したボルトンやウィガンとは全く異なる緊張感があったと語った。
この緊張感の裏には“名将”の力が大きい。宮市自身も「ヴェンゲルのオーラが半端なかったです。各国のエース級の選手たちを従えるだけのカリスマ性が凄かった」と、アーセナルを約22年間も指揮した男の力を身に染みて感じていたようだ。
そして興味深いことに、現在アーセナルで指揮を執るミケル・アルテタは、宮市の元チームメイトでもある。「当時から彼は監督になる人だなっていう振る舞いでしたね。リーダーシップと言えばアルテタみたいな感じです」と、現アーセナル指揮官との秘話についても語っている。
宮市はアルテタに対して「キャプテンシーとはこのことかと。プレイヤーとしては堅実ですし、若手選手にもすごい声をかけてくれました」と振り返った。「アーセナルのスタイルに合わせようとしていた自分に対しても、“亮はスピードが得意なんだからこういう仕掛けがいいよ。もっと自分を出して行けよ”というポジティブな声がけを常にくれました」と、アルテタとのエピソードを明かした。
なかでも、宮市が特に「アルテタは将来監督になるだろう」と感じたのがミーティングでの振る舞いだったそうだ。「監督がミーティングでボードを使って指示を出す中、“ちょっといいか” と手を挙げて “俺はこう思うんだけど“ と前に出てきていました」と話すと、鄭大世氏は「マジで?ヴェンゲルに怒られない?」と驚きを隠せない様子。だが宮市によると、アルテタはコミュニケーション能力に長けていて「当時から選手と監督を繋ぐ役割が凄く上手」だったという。それには鄭大世氏も納得したようだった。
今季のアーセナルを振り返って宮市は、「サリバや冨安くんら怪我人が最後は影響しましたね。でもいいサッカーをしていますよね」と、古巣チームと元同僚であり現指揮官であるアルテタにエールを送った。
(ABEMA/プレミアリーグ)