【キリンチャレンジカップ2023】日本6ー0エルサルバドル(6月15日/豊田スタジアム)
日本代表は6月15日、キリンチャレンジカップ2023でエルサルバドルと対戦。豊田スタジアムに3万7000人超の観客が詰めかけた試合で6-0の快勝を収めた。各選手(出場時間の短い選手を除く)のパフォーマンスを10点満点(平均は5.5)で評価する。
▼GK
大迫敬介 6.5
試合を通して相手のシュートが2本とピンチは少なかったが、前半の際どいFKにしっかりと反応し、無失点に抑えた。また前半の4点目にはゴールの起点になるロングボールを供給し、キックの精度も申し分なく、安定したプレーを見せた。
▼DF
谷口彰悟 7.5
FIFA ワールドカップ カタール 2022でスペイン戦とクロアチア戦にフル出場した谷口が今日も最後までピッチに立った。前半開始早々には久保のFKにヘディングで合わせて代表初ゴールを挙げた。守備でも1試合を通して安定したプレーを見せ無失点に貢献した。
板倉滉 7.0
目立つことはなかったが、攻守において谷口と連係しながら安定したプレーを見せた。相手DFが引いているところに釘を刺すような強烈なミドルシュートも放ち、攻撃参加もいとわなかった。
森下龍矢 7.0
名古屋グランパスに所属する森下は、“ホーム”豊田スタジアムで代表デビューとなった。フィジカル面で苦戦を強いられていたが、90分間、無尽蔵のスタミナで走り続け攻守において貢献した。普段プレーしていない4バックの左での出場となったが、左FWの三笘薫とも連係し相手ゴールに迫る場面も見られた。
菅原由勢 7.5
3月のウルグアイ戦で安定したプレーを見せた菅原がこの日もスタメン出場となった。抜群の攻撃センスを見せる菅原は何度も効果的なオーバーラップで攻撃に参加し、右FWの久保建英との連係も抜群で、アシストとはならなかったものの多くのチャンスを演出した。
▼MF
守田英正 7.0
この日ゲームキャプテンを務めた守田は素早い攻守の切り替えで何度も相手の攻撃をストップしてみせた。また試合を通して味方にも積極的に指示を出すシーンが見られ、キャプテンに就任した遠藤航の不在時でも守田はゲームキャプテンとして引っ張ってくれそうだ。
旗手怜央 8.0
今日の試合は9カ月ぶりの代表戦となったが、久しぶりの代表復帰とは思えないような味方との連係を見せ、何度も相手ゴールに迫った。中盤でボールを受けてからの推進力は特に目立った。
堂安律 7.5
日本代表“新10番”での初の試合。インサイドやサイドなど試合を通してポジションを変えながら攻撃参加し、攻撃の活性化に貢献した。また三笘のシュートを相手GKがファンブルしたところに詰め、チーム4点目となるゴールを決めた。
▼FW
三笘薫 7.5
プレミアリーグで大活躍した三笘は、この日も1アシストと堂安のゴールをお膳立てし、結果を残した。開始早々の退場により相手が10人となり、守備が引いたことでドリブルのスペースが狭まった。それでもボールを受ければ独特の間合いでドリブルを仕掛け、空いたスペースに入ってくる旗手や森下を使いながら相手守備陣を翻弄した。
上田綺世 7.5
相手DFのミスに付け込んでPKを獲得すると、自ら決めて待望の代表初ゴール。試合を有利に進められる1点となった。4点目の起点となるポストプレーも見せるなど、何度も相手ゴールに迫った。後半、ゴールネットを揺らすもVARチェックによりオフサイド判定で取り消しに。
久保建英 8.5
開始1分にFKから正確なクロスで先制点をアシスト。決定機を外す場面もあったがインサイドに侵入し得意の左足でゴールも決めた。後半はドリブルから華麗な股抜きパスで中村の代表初ゴールをアシスト。得点シーン以外でも右サイドを崩し、何度もチャンスメイクした。スペインでの活躍を日本代表でもそのまま表現した。
▼途中出場
中村敬斗 7.5(→46分)
フル代表2試合目で初ゴールを決めた。三笘とは違ったドリブルや裏への抜け出しで左サイドを効果的に仕掛けた。
相馬勇紀 7.0(→46分)
普段プレーしていない右SBでの途中出場となった。得意のスピードを活かしきれず、なかなか良さを出すシーンがなかったが、正確なクロスで古橋のゴールをアシストした。相手のカウンターを阻止する場面もあり、守備でも貢献できることをアピールした。
川辺駿 6.0(→65分)
途中出場だったが、ピッチに入ってから試合終了まで強度の高いプレーを見せ、中盤の集中力を維持させていた。
古橋亨梧 6.5(→65分)
スコットランドリーグの得点王&MVPを受賞した男が、待望の日本代表復帰を果たし、すぐに結果を残した。後半27分に見事な動き出しから打点の高いヘディングで追加点を奪った。
浅野拓磨 5.5(→65分)
右サイドでプレーしたが、決定的なシーンに絡むことはできなかった。
伊藤敦樹 5.5(→75分)
出場時間は短かったものの、追加招集直後すぐに代表デビューを飾った。相手カウンターの目を潰すなどで持ち味を発揮した。
▼監督
森保一 6.0
新戦力も多く起用しながら大量得点で勝利を飾った。課題とされていたセットプレーでは新しいアイデアもあり、工夫を施したことがうかがえる。ただし開始早々の2点のリードと相手の退場があり、テストとしてうまくいったことが全て今後の試合に活かせるかは判断し難い。
(C)浦正弘(ABEMA/キリンチャレンジカップ2023)