「相続をすることになったけど、何から手をつけていいかわからない」
そんな声は少なくない。また、相続の際に親族で揉めてしまい、裁判になっているケースも多いという。
【映像】「親がしていた終活」と「親にしておいてほしかった終活」ギャップの大きさをランキング化
ニュース番組『ABEMAヒルズ』では、相続をDX(デジタルトランスフォーメーション)するという“相続工学”の開発者に話を聞いた。
「弊社は相続の手続きや終活などで困っているお客様と専門家を繋ぐプラットフォーマー的な役割をしています」
こう話すのは、株式会社ルリアンの藤巻米隆社長。ルリアンでは、相続の手続きを行いたい人と弁護士や司法書士といった専門家をつなぐサービスを展開していて、行政や金融機関での手続きなど複雑な作業をサポートしている。
そんなルリアンは2021年に筑波大学と共同で「相続工学」の研究をスタートさせた。
「相続工学」とは、これまで蓄積された相続手続きに関する膨大なデータを分析し、空き家などの相続に関わる問題の解決に活用する取り組みだ。
ルリアンは、相続に関する実態調査を実施し、約4件に1件が相続の際に空き家となっていたことがわかった。また、相続人が今も出身地に暮らしている方が「相続の際に空き家にならなかった」というデータも。
「データで明確になったので、空き家になる可能性が高いのであれば事前に対策がとれるだろうし、コミュニケーションの取り方も改善できるはず」
こうした上で、「死」をタブー視せずに、早い段階から家族で話し合い「終活プラン」を考えておくことが重要だという。
また、ルリアンでは「親がしていた終活」と、「親にしておいてほしかった終活」のギャップの大きさをランキング化。1位は「物の整理・不用品処分」、2位は「生前贈与など相続税対策」、3位「空き家対策(売却・賃貸)」となっている。
少子高齢化が進み、「超高齢化社会」を迎える日本。それに伴い、相続をめぐる争いも増えていて、家庭裁判所に持ち込まれた審判・調停件数は、2021年には15820件となっている(司法統計から)。
遺産相続めぐるトラブルについて、番組に出演した東京工業大学准教授の西田亮介氏はこう話す。
「資産の全容がわかっている場合はいいが、親が土地やマンションなどを持っているが権利書をどこにしまっているのかわからないこともある。また、田舎に住んでいる親が山や田んぼなどを所有していて固定資産税がかかってしまったりする可能性もあるので、親子で早めに相談しておくことが大切だ」
(『ABEMAヒルズ』より)
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