韓国のサバイバルオーディション番組「少年ファンタジー」が6月8日に最終回を迎え、デビューメンバー12人が決定した。本稿では、数多あるサバイバル番組の中「少年ファンタジー」において際立っていた特徴と、デビューグループFANTASY BOYS（ファンタジーボーイズ）に期待されることを紹介していく。
12人中5人が外国籍、真のグローバルグループ
「少年ファンタジー」はMBCが主催するサバイバルプロジェクトで、ガールズグループCLASS:yを輩出した「放課後のときめき」の男性版として3月末に放送開始。MCに東方神起のチャンミン、プロデューサーにハン・ドンチョル、ウヨン（2PM）、カン・スンユン（WINNER）、(G)I-DLEのソヨン、B1A4出身のジニョンという豪華な顔ぶれも話題を呼んだ。
デビューメンバーは、ファンタジーメーカーと称された視聴者による投票を経て決定。選ばれた12人の顔ぶれを見ていると、ある特色が浮かんでくる。ユ・ジュンウォン、キム・ギュレ、ホン・ソンミン、オ・ヒョンテ、イ・ハンビンと上位5位まで、飛んで7位のカン・ミンソと10位のキム・ウソクの7人は韓国出身だが、6位のリン・チと9位のソウルは中国出身、8位のヒカリと11位のヒカルは日本出身、12位のケイダンはアメリカ出身と、実に12人中5人が外国籍なのである。
▲FANTASY BOYSのメンバー
「グローバルグループ誕生」を謳うK-POPオーディション番組は多い。しかし蓋を開けてみれば、メンバーの大半が韓国人という結果になるのが定石だ。その主要な原因として考えられるのは、視聴者投票を取り入れたオーディション番組は、韓国国内の票の割合を高く設定していることが多いからである。「少年ファンタジー」も例に漏れず韓国票が60%、グローバル票が40%と傾斜を付けた設定となっていた。しかし外国籍の練習生たち数人は最後まで票を伸ばし、見事デビュー組入りを果たした。これは投票に熱心なグローバル視聴者の比率が他の番組に比べて高かったということ、そして韓国国内の視聴者も外国籍練習生に惹かれる番組内容であったことの表れではないだろうか。
多言語を操れるメンバーが在籍することは、より世界の広範囲にグループの魅力を広げやすい、さまざまな地域のファンに親しみを感じてもらいやすいという利点がある。FANTASY BOYSにはまず、真なるグローバルボーイズグループとして活躍してくれることが期待できるだろう。
満14歳が3人も在籍！ビジュアル面にも注目
続いて12人の年齢に着目してみる。「少年ファンタジー」は応募条件が14歳以上と、他のサバイバル番組に比べ比較的低く設定されていたのだが、デビューメンバーの中で最年長は2000年10月生まれの22歳のソウル、最年少は2009年3月生まれの14歳のケイダン。結成時点での12人の平均年齢は18.5歳という若さだ。
▲最年少メンバー（ケイダン、キム・ギュレ、オ・ヒョンテ）
特筆すべきは最年少世代となる2008年、2009年生まれの満14歳がケイダン、キム・ギュレ、オ・ヒョンテと3人もいること。フレッシュな魅力にあふれたグループとなりそうだが、特にケイダンとキム・ギュレはまだまだ経験が浅く、パフォーマンスの実力も発展途上。アイドルグループを追う醍醐味は成長過程を追うことだと感じている人も多いと思うが、FANTASY BOYSはより一層その色が濃くなりそうだ。
▲ビジュアル評価で1位となったホン・ソンミン
そのほか「少年ファンタジー」の特色として放送中から言われていたのは、端正な顔立ちの参加者が多かったこと。放送開始当初は「ビジュアル重視で参加者が決められたのでは」という感想もファンの間でささやかれていたほどだった。そして2学期には実際に「ビジュアルミッション」と題し、ビジュアルのよさが評価の軸とされていたこともあった。ルッキズムを巡りさまざまな意見が飛び交う昨今ではあるが、アイドル業界においてはやはりビジュアルは大きな力になる。「ビジュアル面で人気を集める人を高く評価する」という評価軸が据えられたことに、ある種の潔さを感じた視聴者もいたのではないだろうか。FANTASY BOYSのメンバーも、もちろんビジュアルに秀でた面々が揃っている。
プロデューサー陣との密接な関係
また「少年ファンタジー」を語るうえでは、プロデューサー陣の存在感の大きさは外せないだろう。ウヨン、カン・スンユン、ソヨン、ジニョンはそれぞれ練習生の近くで親身になって指導し、よき先輩として時に厳しく、時に優しくアドバイスをし続けた。練習生の努力や覚悟が足りない時、実力を発揮できなかった時には厳しいコメントも相次いだが、プロデューサーたちは芸能界の厳しさを知っているからこそ、夢を叶えるための手助けを本気でしたいという思いが番組中に通底し、大きな魅力となっていた。
▲大きな柱となったプロデューサー陣（ジニョン、ソヨン、ウヨン、カン・スンユン）
「放課後のときめき」に続いて学校をコンセプトとしたこの番組では、選考過程が「4学期制」で展開されたが、1学期はソヨン、2学期はウヨン、3学期はジニョン、4学期はスンユンがメインプロデューサーを務めていた。「放課後のときめき」では4人のプロデューサーが4学年それぞれの担任を務めて練習生と親密な関係性を築いていたが、その側面は「少年ファンタジー」でも踏襲されていたといえるだろう。
4人のプロデューサーはセミファイナルの課題曲として、練習生への思いを込めて新曲を書き下ろした。さらにチームメンバー構成も、プロデューサーの選択によって決定していた。また番組内では宿舎をスンユンとMCのチャンミンが訪れ、練習生たちの率直な悩み相談に乗る場面も。こうして第一線で輝くアーティストたちの手厚いフォローにより、練習生たちはメキメキと成長。デビューメンバーが今後の活動において悩むことがあったとしても、プロデューサーたちの存在は大きな拠りどころになることだろう。
熾烈な競争が繰り広げられるK-POP界。昨年2022年は強力なガールズグループが多く誕生したが、今年は3月にATEEZの弟分であるxikers、5月にHYBEの新人グループBOYNEXTDOOR、6月にASTROの弟分LUN8がデビューし、7月には「BOYS PLANET」から誕生したZEROBASEONEがデビュー予定。注目のボーイズグループが次々に登場している中、7月に東京国際フォーラムでのコンサートも開催決定しているFANTASY BOYSがどのような活躍を見せてくれるのか、楽しみでならない。
なお、6月15日には「少年ファンタジー」の特別番組がABEMAでオンエアされた。FANTASY BOYSのメンバー12人の素顔に迫るトークや、「少年ファンタジー」のファイナルステージ当日の舞台裏、初のアーティスト写真撮影の様子に迫る秘蔵映像などが盛り込まれている。ABEMAでアーカイブ配信も行われているので、チェックしてみては。
また、単独公演イベント「少年ファンタジー FAN CONCERT～Welcome to your Fantasy～」の開催が決定、記念すべき日本初のファンコンサートの模様をABEMAにて独占生配信される。
『少年ファンタジー FAN CONCERT ～Welcome to your Fantasy～』 概要
ABEMA独占配信中のグローバルボーイズオーディション番組「少年ファンタジー～放課後のときめきシーズン2～」の単独公演イベント「少年ファンタジー FAN CONCERT～Welcome to your Fantasy～」の開催が決定。最後まで勝ち残ったデビューメンバー12人“FANTASY BOYS”による、記念すべき日本初のファンコンサートの模様をABEMA独占生配信。公演終了後、会場では見られない配信限定の特典映像も付いてくる。さらに本PPV視聴チケットを購入した方全員にメンバーのサイン入りデジタルフォトもプレゼントされる。
出演：FANTASY BOYS
※出演者は変更となる場合があります。予めご了承ください。
配信日時：2023年7月9日（日） 18時30分～ （配信開始 17時45分）
見逃し配信期間：2023年7月15日（土）23時59分まで
※見逃し配信期間を過ぎると自動的に映像が途中で切れてしまいますのでご注意ください。
視聴購入URL：https://abema.tv/live-event/a9bb51ba-b5dc-404a-a4bc-36ac5d1ea337
視聴料金： 4,000円（税込）
※ABEMAアプリでご購入の方は、別途手数料として400円がかかります。
販売期間：2023年6月26日（月）18時～ 2023年7月15日（土）22時まで
