元K-1の3階級王者・武尊(team VASILEUS)が、フランス・パリのゼニスアリーナで開催される『Impact in Paris」で約1年ぶりとなる復帰戦を行う。相手はベイリー・サグデン(英国/ ISKA世界スーパー・ライト級63.5kg王者)。現在は空位となっている61.0kgのISKA世界王座をかけて激突する。しかし計量前日、現地会見で武尊を待ち受けていたのは、“完全アウェー”の洗礼だった。
「調整は難しい。時差もある。いつもと同じルーティンはできないので、気にし過ぎるとストレスになる。計量も試合の日のスケジュールも前日になっても来ない…」
午後5時からの会見に向けて武尊は午後4時50分に会場入りした。しかし、予定時刻を過ぎても会見が始まる様子はない。すると午後5時40分、唐突に会見がスタート。
1年ぶりの試合であることに対して「コンディションはいい」と武尊。フランスでの試合についても「海外で試合がしたかった」と従来からのコメントを、改めて自分に言い聞かせるように語る。また、先輩がフランスの試合でISKAのタイトルを獲ったこと。その際に自身がセコンドで来ていたことなどにも触れ「自分が同じような試合ができるのがすごく嬉しい」とも。
その後、会見会場に不自然な嘲笑や拍手が起こったことを受け、こわばった表情を見せる武尊。言葉も分からぬまま、不穏な空気のまま会見が続いた。これも完全アウェーの洗礼か。
午後7時、無事に会見は終了。「それは、そういうモノだと思ってやるしかない」とは武尊。ようやく表情を崩した武尊は続けて「計量前日にこんなに稼働があるのがありえない。気にせず頑張ろうかという感じ」と苦笑いを浮かべた。
武尊はいよいよ明日、完全アウェーの劣勢を跳ね返し、1年ぶりの復帰戦で王座戴冠を目指すリングに上がる。