将棋の藤井聡太竜王・名人(王位、叡王、棋王、王将、棋聖、20)が6月28日、王座戦挑戦者決定トーナメント準決勝で羽生善治九段(52)と午前10時から対局を開始した。全タイトル八冠制覇まであと1つとしている藤井竜王・名人が、タイトル100期の大台まであと1期に迫る羽生九段が挑決トーナメント準決勝で激突。大注目の一戦を制し、決勝進出を決めるのはどちらか。
【中継】藤井竜王・名人VS羽生九段!注目の準決勝(生中継中)
藤井竜王・名人は、2016年10月に四段昇段。第35期竜王(1組以上:2期)、第81期名人(A級以上:2期)。前年度、保持する5つのタイトル防衛に加えて、初挑戦となった棋王戦五番勝負を制し六冠王に。さらに2023年度は防衛戦の叡王戦五番勝負、初挑戦した名人戦七番勝負に勝利し、最年少名人と史上2人目の七冠保持者となった。全八冠制覇まで、残る最後のタイトルとなったのが「王座」だ。20日に行われた2回戦の村田顕弘六段(36)では、最終盤の劇的な逆転により勝利を飾った藤井竜王・名人。本局ではどのような戦いを繰り広げるか。
羽生九段は1985年12月に四段昇段。竜王戦1組(1組以上:34期)、順位戦B級1組(A級以上:29期)。タイトルは歴代最多の99期を誇り、棋戦優勝も同じ最多の45回。「七冠独占」「永世七冠」など、数々の大記録を打ち立てた将棋界のスーパースターだ。2021年度はプロ入り後初めて勝率が5割を切り、順位戦A級からも陥落するなど試練の年になったが、2022年度は見事に復活。7年ぶりに勝率6割超えを果たすと、年度末にはALSOK杯王将戦七番勝負に登場するなど、トップクラスでの存在感は変わらない。さらに、9日には日本将棋連盟の会長に就任。プレーヤーとマネジメントの“二刀流”の活動に期待が高まっている。
両者の公式戦対局は過去14局あり、藤井竜王・名人が11勝3敗と大きく勝ち越している。しかし、今年1~3月に行われたALSOK杯王将戦七番勝負の名勝負はファンの記憶にも新しく、藤井竜王・名人も「羽生九段との対戦は楽しみですし、良い内容にできるように良い状態で臨みたいと思います」と語っていた。
第71期王座戦挑戦者決定トーナメントは、予選を勝ち抜いた10人とシード6人の合計16人で争われ、優勝者が現タイトル保持者の永瀬拓矢王座(30)への挑戦権を得る。持ち時間は各5時間のチェスクロック方式。振り駒の結果、先手は藤井竜王・名人に決まった。ABEMAではこの対局を終局まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)