夏休みを前にして、東京都教育委員会が校内に貼り出す警告ポスターを作成した。その背景について考える。
【映像】柴田阿弥アナ「『恋愛が成立するんだ』といけしゃあしゃあと言う人がいる」
警告ポスターでは教職員に、児童・生徒への性暴力を防止するため「3ない運動」を呼びかけている。
・さわらない
児童・生徒に対して、指導に不必要な身体接触は行いません。
・送らない
児童・生徒に対して、個人的なメール・SNSなどの送信はしません。
・二人きりにならない
児童・生徒と閉鎖的な状況で指導・対応を行いません。
さらに、「児童・生徒と教員との交際関係は成立しません」と記されている。
2022年、児童・生徒を教職員などによる性暴力から守るための第三者相談窓口を設置したところ、既に相談件数は235件、うち性暴力が疑われる相談は126件、懲戒処分は6件あったという。
これを受けて、Schoo CCOの滝川麻衣子は「日本がジェンダー後進国であることを自覚すべき。児童・生徒にとって先生というのは“権力を持っている存在”であり、先生の言うことを聞きなさいという教育をされている。にもかかわらず、そんな立場の存在が自分の欲望を押し付け、これを恋愛という言葉に置き換えてしまうことが腹立たしい。これをポスターにして貼らなければいけないのが日本の現在地なのだと痛感する」と発言した。
加えて、子どもの判断能力について「子どもは先生のやっていることが法律違反かどうか、判断する力がない。しつけという言い方をされた時にきっぱり断れない、誰かに相談できなくなる傾向にある。被害を認識する手助けになる、という意味でもこのポスターには価値がある」と述べた。
(『ABEMAヒルズ』より)