「過剰な性的な描写」で炎上騒動 小学生向け雑誌の付録漫画にネット上で賛否の声
【映像】炎上騒動のあった「過剰な性的描写」(イメージ)
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 小学生向けファッション雑誌の付録漫画にある“性的表現”をめぐって、保護者から不満の声が上がっている。

【映像】炎上騒動のあった「過剰な性的描写」(イメージ)

「内容の一部にご不快な思いをされた読者、保護者の方がいらっしゃったことを重く受け止めております」

 3日、ホームページ上で謝罪文を発表したのは女子小学生ナンバーワン・ファッション誌をうたう雑誌『ニコ☆プチ』編集部。発端となったのは、6月22日に発売された8月号の付録漫画だ。

 小学館の人気コミック『ちゃお』とのコラボ企画で掲載された八神千歳さんの恋愛漫画『溺愛ロワイヤル』。主人公の魔王の娘・一姫(14)が、幼なじみの魔族男子3人から求愛される模様を描いた作品だ。

「過剰な性的な描写」で炎上騒動 小学生向け雑誌の付録漫画にネット上で賛否の声
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 付録漫画に掲載されたエピソードには「ボクが姫をエッチにさせてあげようか?」と、拒否する主人公を無理やり押し倒してキスするシーンが。このシーンが切り取られ、ネットに投稿されると、瞬く間に拡散。「同意を得ずにキスをしている」として、炎上する事態になった。

 このほかにも、作中では男性キャラの発言を始め、小学生向けとしてはやや過剰とも思える性的な描写があった。こうした内容に対し、一部の親から不満の声が続出。SNSには「おしゃれ雑誌にこんな漫画が…。ショックだわ」「漫画ぐらい好きに読ませろよ…。そんなこと言ったら少年誌のラブコメはほぼアウトだらけだぞ?」「少女漫画はこれ位普通」「敏感すぎではないか」など様々な声が寄せられている。

 この騒動について、株式会社キャスター取締役CROで、自身も小学生の娘をもつ父親である石倉秀明氏は出演した『ABEMAヒルズ』で次のように指摘した。

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「ビジネスとして見たとき、正しい『ゾーニング』と『ブランディング』が出来ているのか疑問に思った。元の雑誌には性的な表現を感じる部分などもなく、おしゃれなファッション誌だと感じたが、ファッションが好きでこの雑誌を購入している読者や保護者に対して、何を目的としてこの漫画を付録に選んだのか正直わからない。保護者からしてみれば『こんなシーンが!?』と動揺するのではないか。出版社が“付録として付けてきた”という文脈が問題だと思う」

 続けて、石倉氏は「性的描写があるメディアから、子どもを遠ざけることは現実的に厳しい」と述べる。

「騒動を受けてショックを受けた保護者が『ゾーニングしたい。安心安全な場所に子どもをおきたい』となる気持ちはわかる。一方で社会に出るとどうしても過激なものに触れてしまう現実はあるだろう。JC(女子中学生)やJS(女子小学生)といった言葉はあるが、DS(男子小学生)などの言葉はない。こうしたワード自体にも“性的なニュアンス”は含まれていると感じる。普段の生活から『これはいいものではない』『これは悪い行為だよ』など、子どもと向き合って“ちゃんとした区別”を教えるのは保護者にも求められていると思う」

 また、石倉氏は嫌悪感の理由について「業界が厳しくなっているのではないか」と推測する。

「雑誌などもそうだが、いろいろなビジネスがきつくなっている現状がある。今回の雑誌も、ターゲットは小学生向けとなっているが、実際に小学生がお金を持っているわけではないはずだ。ビジネス的な旨味は少ないのだと思う。そんななかで拡げていかなければならない事情もあったのではないか」

(『ABEMAヒルズ』より)

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