「世界水泳2023福岡」7日目が7月20日に行われ、男子3m飛板飛込は1位が王宗源、3位が龍道一と、中国勢2人が表彰台に上がり「飛込王国」らしさを発揮した。優勝の王は、5回目までの演技で悠々とリードを広げると、6回目も完璧な内容ではなかったものの、しっかりと逃げ切り金メダル。その王を追いかけていた龍だが、最終6回目に見せた入水時の水しぶきが、驚くほどに小さい「ノースプラッシュ」の極みだった。
【映像】水しぶき、ほとんどなし!龍の「ノースプラッシュ」な入水
飛込種目、最大の見どころといえば、高所から落下しながら回転しつつ、最後の入水の場面でいかに水しぶきを起こさないでいられるかというところ。水面に触れる面積をできる限り小さくすることで可能になるが、真っすぐ飛んで真っすぐ落ちるのではなく、空中で様々な動きをしてからのことだけに、その難易度は計り知れない。トップ選手であっても背中や腹から激しく落ちてしまい、点数が出ないことも珍しくない。
そんな中で龍は、演技を重ねるごとに徐々に調子を上げていくと、難度を上げてからも抜群の入水を連発。観客席からも大きな歓声が沸き起こっていた。世界水泳、さらにはオリンピックの同種目で活躍し続けた寺内健氏も、中継で解説を務めていたが「いや、素晴らしいですよ。落ち着いたいい演技でした」と絶賛。表彰台に上がり続ける中国勢の層の厚みも感じさせる、龍の演技だった。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)