17日、ウクライナ産の穀物輸出をめぐる穀物合意から、ロシアが一方的に離脱を表明した。これにより世界の食料供給への深刻な影響が懸念されているという。
ウクライナ、ロシア、トルコ、国連の4者の合意により、ウクライナ産の穀物を黒海を通じて輸出できるようになった。しかし、ロシアはこの合意を停止するという。
国連のグテーレス事務総長は17日、「飢えに瀕している数億人や、生活費の高騰に直面する消費者がそのツケを払う」と非難した。同日、ロシアは国連安保理で「ウクライナは海上の人道回廊を利用しロシアの施設を攻撃しているため、合意から離脱する」としている。
これにより、小麦やトウモロコシなど穀類の国際価格や、世界の食料供給への影響が懸念されている。ウクライナ産穀物の多くはアフリカ諸国に輸出されており、2022年に穀物合意が成されるまで関係国は食料危機に陥った過去がある。
国連安保理で、今回の戦争が世界的な食糧不足を招いたと非難されたロシアは、「私たちは全ての購入者にロシア産穀物を供給する義務を果たし、途上国の困っている人を助け続ける」と、“ウクライナの代わりに自分たちがアフリカに提供する”とも取れる発言をしている。なお、ウクライナから土地や在庫を奪ったためか、ロシアの穀物輸出は増加している。
(『ABEMAヒルズ』より)
■Pick Up
・「ABEMA NEWSチャンネル」がアジアで評価された理由
・ネットニュース界で話題「ABEMA NEWSチャンネル」番組制作の裏側