「世界水泳福岡2023」13日目が7月26日に行われ、ハイダイビング女子決勝でリアンナ・イフランド(オーストラリア)が金メダルを獲得した。飛び込み台の高さは20メートル。ビルの7階相当という高さから約3秒で入水する世界一の演技は見る者を圧倒した。
2013年の世界水泳から採用されたこの種目、着水する深さ約7メートルのプールにダイバーが待機する点や足から入水する点を取っても、飛込競技とは趣向がやや異なる。飛び込み台に上がった“絶対的女王”のイフランドは自らを奮い立たせるように観客を煽り、観客も応じて歓声を送る。まさに雰囲気はエクトリームスポーツさながら。
そして世界一の演技は、飛込で6大会連続五輪出場の寺内健氏が開口一番「素晴らしい!」とコメントする圧巻の迫力だった。寺内氏は続けて「あそこから飛んで飛沫(しぶき)をあげずに、あんな入水をするなんて、正直に言うと考えられません」と脱帽。10点満点の評定で9.0点が2つ、8.5点が1つ。90.10のダイブスコアがその凄さを物語っていた。
3連覇を賭けた最後の飛び込みには、実況の和田侑也アナウンサーが「水飛沫もほとんど上がらない! この会場の雰囲気が物語っています」と興奮気味に伝え、解説の寺内氏も「パーフェクトです。最後の一本にふさわしい入水でした」と絶賛。会場には大きな歓声と拍手がこだましていた。
イフランド(オーストラリア)は合計357.40の高得点をマークし、世界水泳3連覇を達成。最後は恐怖に打ち勝ち、表彰台にあがったライバルと抱き合って喜んだ。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)