「患者にとっては神様」すすきの切断遺体事件 なぜ精神科医の父親は加担したのか?
【映像】「患者にとっては神様」と評された修容疑者

 札幌・すすきののホテルで頭部のない男性の遺体が見つかった事件で捜査本部は、共謀のうえ男性の首を切断し頭部を自宅に運んだとして、札幌市厚別区の田村瑠奈容疑者(29)と父親で精神科医の修容疑者(59)、母親の浩子容疑者(60)を逮捕した。3人の認否は明らかにされていない。

【映像】「患者にとっては神様」と評された修容疑者の人柄

 父親で精神科医の修氏に対し、容疑者の親族は「患者にとっては神様みたいなもの」と評する一方、「母親と共に娘を溺愛していた。ひどいものだった」と述べた。『ABEMAヒルズ』では事件の背景、そして精神科医であった父親がなぜ止めるどころか事件に加担したのか、その心理に迫った。

 心理的に、家族3人の共犯というのは起こりうるのか? 臨床心理士・公認心理師で明星大学心理学部教授の藤井靖氏は「家族全員共犯になるのは珍しい。だが、家族では内集団バイアスにおいて“家族ならではの独自の判断”がなされることがある。内集団バイアスとは自分が所属している集団が優れているなど、思い込んでしまうことをいう」と解説する。

 首を切断した理由について元警視庁公安部捜査官 稲村悠氏は「2つ考えられる。まずは、頭部を持ち帰り、歯形などからの身元の特定を防ごうとしたというもの。父親が医師であったこともあり、その知識も借りた可能性がある。もう一つは強い復讐心だ。とはいえ、頭部のない遺体からでも身元は特定される。もしかすると全身を解体し、証拠隠滅するつもりがそこに失敗し、頭部のみになった可能性もある」と推測した。

 しかし、そもそも親は子どもが犯罪に走ることを止めようとするもの。両親は止められなかったのか。

 藤井氏は「誰かが犯行を考えた時に止められるのは機能的な家族だ。今回犯行に至ってしまったということは家族のそれぞれが不全感や家族のうまくいかなさを抱えており、親子の関係性も良くなかったのかもしれない。過去の事例では、親が大人になった子どもをずっと子ども扱いしていて何かあったら親が全部やってあげなきゃいけないとか、あるいは子どもも精神的に自立できていなくて自分に起きたトラブルは親にも協力してもらわないと解決できない、協力してもらうのが当然だと思っていたケースがあった。この家族も極端な判断をする素地があったのかもしれない」

 さらに、修容疑者が精神科医であったことに対し、藤井氏は「私も臨床心理士として心を扱う立場にある。あくまで一般論だが、“心を扱う職種でよくあること”として、『子どもの心の状態がわかりすぎてしまう』がために過度に受容共感的に接してしまうことがある。仮に子どもが何かストレスを受けて『死にたい』となり、なおかつ、そのストレスの対象がいなくなればそのストレスがなくなるとわかっていれば『じゃあ、その選択肢をとろう』となっても論理的な発想としては成り立つ」
(『ABEMAヒルズ』より)

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