遠藤航が1カ月前にプレミア行きを示唆していた?リバプールへの移籍秒読みと噂される日本代表MFは2023年7月のオフ期間を利用して帰国した際に「チャンスがあればイングランドでプレーしたい」と、その想いを明かしていた。
2019-2020からブンデスリーガでプレーしてきた遠藤は、2020-2021、2021-2022に2年連続で「デュエル王」に輝き、2022-2023の昨季は1位を逃したものの、全選手の中で唯一の3年連続でデュエル勝利数「400」以上を収め、ピッチの中盤に君臨してきた。
所属するシュトゥットガルトは16位でブンデスリーガ昇降格プレーオフに回ったものの、その戦いでも遠藤は大きく貢献し、チームを残留へと導いた。2023年6月には日本代表の新キャプテンに就任するなど、脈々と受け継がれるサムライブルーの重積を担うことになったが、遠藤は4シーズン戦ってきたドイツでも、確固たる地位を築いたと言える。
その遠藤が、新天地に挑む──。
8月17日の夕方時点で移籍先クラブなどからの正式発表は出ていないものの、国内外のあらゆるメディアが、「遠藤航のリバプール移籍」を報じている。
これらの報道の確度の高さは、クラブの台所事情からも見てとれる。昨季は優勝候補に推されたなかで無冠に終わり、リーグ戦も5位でフィニッシュ。世界屈指のビッグクラブの一つである名門の“不甲斐ない”成績の一因には、中盤の選手層が指摘されていた。
今季開幕を前に入退団があったなかで、FIFA ワールドカップ カタール 2022で優勝したアルゼンチン代表・マクアリスターを60億で、ハンガリー代表のドミニク・ソボスライを110億で獲得するなど、攻撃的MFの補強に成功した。一方、守備的MFの補強は狙い通りにいかなかったこともあり、アンカーを務められる選手の獲得が急務でもあったのだ。
実際、今季開幕節のチェルシー戦は、マクアリスターがアンカーを務めたが、本来のポジションだったとは言えないだろう。先制した後に追いつかれ、1-1の引き分けに終わったこともあり、遠藤の獲得がより現実味のある移籍のように思えてくる。
■遠藤が槙野に「プレミアに行きたい」思いを明かす
仮に、遠藤のリバプール加入が実現したならば、それは“相思相愛”の移籍となる。というのも、遠藤はつい1カ月前に“プレミア行き”をほのめかすコメントを残していたのだ。7月9日、16日に放送された『ABEMAスポーツタイム』(ABEMA)において、帰国中の遠藤と元日本代表・槙野智章が対談した際にこんな一幕があったのだ。
槙野に「違う国でプレーしたい?」と問われ、遠藤はこう答えた。
「プレミアでプレーするのが夢。イングランドでプレーしたい思いは子供の頃からの夢なので、チャンスがあれば考えたい。シュトゥットガルトにいることは、僕にとってネガティブではない。家族も環境に適応している。環境を変えることは家族の環境も変えなきゃいけない。そこはいろんなことを考えながら、オファーがあれば考えたい」
リバプールからのオファーの有無や時期は定かでないものの、自身の夢を考えれば “環境を変える”決断もできるだろう。移籍金は30億円強で追加オプションが加わることや、クラブのメディカルチェックに進んでいることなど、海外メディアの報道はより具体的だ。すでに移籍秒読みとされるなか、日本のファンは早くも、SNSでも遠藤の挑戦に期待する数多くのコメントであふれている。
遠藤が“プレミアのデュエル王”と呼ばれる日は近いかもしれない──。
(ABEMAスポーツタイム)