バーキンの「リユース」が2700万円に! インフレ時代は「貯金」より「ダイヤ・金・高級バッグ」の方が信用できる?
【映像】2700万円のバーキン

 放っておくと、お金の価値が下がってしまうインフレ。そんな中、注目されているのが、高級ブランド「エルメス」のバッグ、「バーキン」。なんとそのリユース品に2700万円という値が付いたのだ。

【映像】2700万円のバーキン

 中古ブランド品を扱うKOMEHYO GINZA店マネージャー園田倫子氏は「一昔前までは自分で使うために購入される方が多かったが、今は資産の一つとして選ばれている」と述べる。

「モノが資産になる」といえば絵画や骨董品などを思い浮かべるが、近年はハイブランドの中古品が急騰。バッグや時計などのラグジュアリーアイテムが資産として有望視されている。『ABEMA Prime』では、現金よりモノの価値が上がっている、インフレ時代の資産形成を考えた。

■リユースのバーキンに2700万円の値が付いた理由

 先ほどの2700万円のバーキン、実はエルメスで新品を購入した場合は400万円弱だという。なぜこんなことが起きるのか?

 コメ兵新宿店・副店長の長尾直輝は「以前は安さを求めて来店される方が多かったが、最近は『中古だからこそ出会える』とか、製法や素材といった『今手に入らないものを求めて』足を運ばれる方が増えてきている」と解説した。

 さらに、ベンチャーキャピタル「EnFi」代表の垣屋美智子氏は「エルメスは流通量をかなり絞って“希少性”を高めた上で、『特別な顧客にだけ販売する』という戦略をとることで価値を上げている。さらに、10年後も一目でバーキンとわかるデザインや形はおそらく変わらないため、購入者も『古くならないから安心だ』と考える。そんな“不変性”と“継続性”も人気を高めている」と考えを示した。

■資産は何で持つのが“正解”か?

 資産を守るためのポートフォリオの選択肢には、現金、土地、株、金など様々あるが、高級時計・カバンといったラグジュアリーアイテムも有望なのか?

 作家・ジャーナリストの佐々木俊尚氏は「戦後から昭和までは『資産=土地』という考えが主流だったがバブルが崩壊し暴落、株に関してもリーマンショックの後、日経平均は7000円弱まで落ちた。そのため、現金だけが選択肢という時代が続いた。そんな中、物に換えておくという発想は、日本人はあまり持っていなかった発想なので『新しい投資のかたち』という発見なのでは」と述べた。

 ラグジュアリー資産のメリットとデメリットについて垣屋氏は「メリットは使いながら楽しめるところだ。好きなものをステータスを感じながら所有できる点は大きな利点だ。デメリットは価値観の変容というリスクだ。例えば最近ではApple Watchなどの電子系の時計が広がっており、高級時計の存在感が弱まっている面もある。財布にしても電子マネーが一般的になり、利用するシーン自体が減っている」と述べた。

 では、どのような割合で資産を分散させるのが“正解”なのか? 富裕層と話をすることも多い垣屋氏推奨のポートフォリオは、投資信託が50%、不動産(自宅など)が30%、現金・貯金とラグジュアリー資産がそれぞれ10%だ。

 垣屋氏は「今の時代は日本円を持っていても資産が目減りしてしまう。この変換先として株は重要で、個人的にはどんな所得層の方でも学ぶ価値がある。世界の株式市場全部を自分のポートフォリオに入れておけば、どこが伸びてもそれに連動するだろう。また、家やマンションを購入している方からすると『なぜ投資信託のほうが割合が大きいのか』と思うかもしれないが、家はローンで買うケースが多い。自分の手元にある資産をどのように分散するのか、で考えるべきだ」との見方を示した。
(『ABEMA Prime』より)

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