イーロン・マスク氏がX(=旧Twitter)から、ブロック機能を廃止すると表明した。これからのSNSの未来はどうなるのか。ユーザーからは不安の声が上がっている。
「Twitterのブロック機能が外されるかも。そうなると攻撃をまともに受けることになる」「こんなことをしたら、嫌がらせ・炎上・まとわりつきを止めようがなくなり、完全に無法地帯と化すだろう」(SNSの声)
ブロック機能は誹謗中傷などから利用者を保護するものだが、これが廃止になると、どのような影響が出てくるのか。『ABEMAヒルズ』では、ITジャーナリストの三上洋氏に話を聞いた。
「ブロック機能廃止は、ユーザーにとってメリットを感じられない。問題投稿やストーカーのようにまとわりついてくる人、自説を絶対曲げない強硬な意見をしてくる人たちと対峙しなくてはならない。かなり風紀が乱れる状態になる可能性がある」(三上氏、以下同)
利用者にデメリットが多いと言われる中、なぜイーロン・マスク氏はブロック機能廃止を表明したのだろうか。
「正直よくわからない。ただ、ブロック機能はコミュニケーションの断絶。相手を完全に拒否することを双方でやるので、イーロン・マスク氏の考えている“言論の自由”・“町の広場”の考えと相容れない可能性がある」
しかし、利用者を守るブロック機能が廃止されると、Xのユーザー離れが起きそうだが、三上氏は次のように考える。
「イーロン・マスク氏の買収以降、ユーザーにとって本当にいいことはない。『イーロン・マスクひどいよね』『Twitterは本当にひどくなってきた』という投稿をユーザーはずっと書いてきた。それでもまだ残っている理由は“他に代替がない”からだ」
Xに対抗するSNSがないため発信する場所は変わらないと三上氏はいう。ただ、実際にブロック機能廃止を実現することは可能なのだろうか。
「ブロック機能が丸ごとなくなると、AppleやGoogleの規約に抵触する可能性がある。もしそれで、アプリストアから排除されるようになったらXとして大ピンチ。単純なブロック機能の排除はありえない。社長のヤッカリーノ氏はブロック機能を上回る便利な機能を提供するとアナウンスをしている」
ミュート機能とダイレクトメッセージへのブロックは継続していくとしているが、SNSの未来がどう変わっていくのか。イーロン・マスク氏の言動から目が離せない。(『ABEMAヒルズ』より)
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