YA-MANが壮絶な殴り合いを制してOFG王座を獲得!成り上がりストーリー第2章の幕開け
【映像】最狂決定戦は“5ダウン”の衝撃決着
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 8月26日(土)東京・大田区総合体育館で開催された「ABEMA presents RISE WORLD SERIES 2023 2nd Round」。そのメインイベントでYA-MANが山口裕人をKOし、初代RISEオープンフィンガーグローブ(OFG)-65kg王座に就いた。

【映像】最狂決定戦は“5ダウン”の衝撃決着

 2021年5月からスタートしたOFGマッチの初代王座を争ったYA-MANと山口にはOFGマッチを巡るストーリーがある。記念すべき初のOFGマッチとして組まれたのは山口侑馬vsYA-MAN・山口裕人vs松本芳道の2試合で、OFGマッチのエース格として期待されていたのは、激闘派として名を売っていた山口兄弟(侑馬・裕人)の方だった。

 しかし蓋を開けてみると当時無名のYA-MANが下馬評を覆して山口の兄=侑馬を右アッパーでKO。一方の山口は松本にダウンを奪われ、判定決着なしというRISE特別ルールに救われる形でドローに終わる。

 OFGマッチは波乱の幕開けとなり、ここからYA-MANがOFGマッチのエースとして活躍し、RIZINでの皇治戦やTHE MATCH 2022での芦澤竜誠戦を経て、RISE・格闘技界のメインストリームに躍り出る。誰よりもOFGマッチをブレイクのきっかけにしたのはYA-MANだった。

 一方の山口もOFGマッチでタップロンと壮絶な打ち合いを繰り広げ、タリソン"Crazy Cyclone"フェレイラにKO勝ちし、徐々に存在感を示していく。初代王座決定戦はYA-MANにとって自分の地位を確固たるものにする戦いであり、山口にとっては再び自分がOFGマッチの中心に立つための戦いだった。

YA-MANが壮絶な殴り合いを制してOFG王座を獲得!成り上がりストーリー第2章の幕開け
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 先制ダウンを奪ったのは山口だ。プレッシャーをかけて前に出るYA-MANに対して左フックを叩き込んだ。この一発で「やばかったですよ、(頭が)ゆらゆらして。目の前にいるのが相手か審判か分からなかった」というダメージを負ったYA-MANだったが、ここから激しい打ち合いに持ち込んで左フック・右フックで2度のダウンを取り返す。

 2Rに入ると冷静さを取り戻したYA-MANがすぐに距離を詰めてパンチをまとめて、横を向いた山口に右フックを叩き込んでダウンを奪うと、最後は右フックの2連打でダウンを追加して、レフェリーが試合をストップした。

 一発で試合の流れが変わるスリリングな打ち合い、そして合計5度のダウンが飛び交う激戦。OFGマッチの初代王座を決める戦いは「これぞOFGマッチ!」という試合展開の末、YA-MANがそのベルトを腰に巻いた。

「楽しかったです。想像以上の試合ができました。格闘技というよりも最高のエンターテイメントができたんじゃないかなと思います。1Rは相手に乗せられましたね。相手が相手だったからああいう試合になったと思います。(自己採点は?)満点じゃないですか。いい試合が出来たと思います」。バックステージでYA-MANは満足げに試合を振り返る。

 RISE伊藤隆代表も「2人ともこれぞメインイベンターと思わせる試合をしたと思う。OFGマッチを始めて2年弱でメインイベントに持ってこれたことを感謝している」と2人の戦いぶりを賞賛し「今日のタイトルマッチを見て、OFGマッチの手応えを感じた」という。

 これからYA-MANが初代王者としてOFGマッチに求めるものは、ただ勝ち負けを争うだけじゃなく、下から這い上がる・成りあがるための戦い。YA-MANが望む挑戦者は、かつての自分のような「本気で成り上がりたいやつ。格上に噛みついて這い上がってきたやつ」だ。

「今、挑戦者としてやりたい相手はいないっすね。やりたい相手は…本気で成り上がりたいやつ。下の選手には上にどんどん噛みついて欲しい。俺も格上に噛みついて噛みつきまくって、勝って勝って、ここまできました。だからここまでたどり着けよ、と。俺はたどり着いたやつとやりたいです。

(いつ防衛戦をやりたい?)下から這い上がってきたやつがいたら、そのタイミングでやりたいです。何もないのに(防衛期限があるから)やるのは違うと思います。OFGマッチはそういうもんじゃないから。OFGマッチは成りあがるやつがやるためのコンテンツ。こいつとYA-MANをやらせたら面白いという選手がいたらやります」

 YA-MAN自身もベルトを巻いたからと言って満足はしていない。これからはRISE王者として激闘派や名勝負製造機以上の役割を担って戦っていくことになる。YA-MANは“成り上がりストーリーの第2章”という表現で、ベルトを巻くものとしての決意を語った。

「ベルトは(物理的に)重いです(笑)。まだ精神的な重さは感じないですけど、これからベルトの価値を上げていきます。今はまだ軽いベルトですよ。でもこれから重くなります。2年前から俺の成り上がりストーリーが始まって、今日で第1章が終わって。第2章はRISEをどう盛り上げていくか。RISE=YA-MANになるようにしていきたいし。俺がRISEのエースになるぞって気持ちです」

 OFGマッチ、通常のRISEルール、そしてMMA。ベルトを巻いたYA-MANの目の前には様々な選択肢と可能性がある。YA-MANは「これからの自分の試合を楽しみにしていてください。色々決まってることもあるんで」とニヤリと笑った。

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