右を振って出てくるタイミングで振り抜いたカウンター気味の左ハイが、まさに“ドンピシャ”で相手を捉え、糸が切れた操り人形のようにストンと真っすぐ、前のめりに崩れ落ちる担架投入の衝撃KO劇。あまりに鮮烈な18歳のデビュー戦に「ドンピシャすぎる」と驚きの声が上がっている。
8月26日に東京・大田区総合体育館で開催された「RISE WORLD SERIES 2023 2nd Round」。東蒼馬(MONSTAR GYM)と戸田龍将(TRY HARD GYM)の対戦は、2ラウンド1分57秒、戸田が左ハイキックを振り抜いて東を失神KOで担架送りに。HIROYA門下の18歳が鮮烈な白星デビューを飾った。
今年のアマチュア大会「RISE Nova 全日本-65kgトーナメント」の優勝者である戸田は、HIROYAが会長を務めるTRY HARD GYM所属。この試合がデビュー戦となる18歳。対戦相手の東は、大学院卒で現在はIT企業勤めの二刀流インテリファイター。経歴もさることながら前回出場の「RISE170」では左ハイでKO勝利し、強烈なインパクトを残している。
ゴングとともに近い距離で拳が交錯するバチバチのオープニング。互いに譲らないスピーディーな攻防を見せるが、距離感を掴み切れずに1ラウンドを終了した。
勝負の2ラウンド。ミドル、前蹴りを主体とする戸田に対し、東は近距離でのパンチ、さらにローで削りに行く。しかし戸田は、強烈な左ミドルで東の攻撃の芽を冷静に摘んでいく。
ラウンド中盤、戸田の前蹴りに呼応して東も前蹴りで対抗。しかし、東が右を打って出ようと踏み出した次の瞬間だった。戸田が前蹴りの間合いから左ハイを一閃。これをカウンター気味に被弾した東は、ストンと真っすぐに落ち、ゆっくりと前のめりにダウンを喫した。ノーガードで左のハイを貰った東のダメージは深刻で、ピクリともせず沈黙。危険を察知したドクターがすぐに駆け寄り、即座に担架が用意された。
「これは立てない」「強烈すぎる」「これぞドンピシャ」と驚きの声が相次いだ衝撃KO。前回の試合では「まるでミルコ・クロコップのよう」「ライダー・キックのような鮮やかな一撃」と称された左ハイでKO劇を演じて見せた東だったが、奇しくもこの試合では、同じ左ハイで沈められる皮肉な結果に。
ダメージが心配された東だったが、自身のX(旧Twitter)を更新すると「先日の試合、負けてしまいましたが、前を向いて、また頑張ります!」と力強く再起を誓っている。
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