7月中旬、栃木・真岡消防署幹部などの飲み会で男性署員3人が「ほぼ全裸」で一気飲みした問題について、芳賀地区消防本部は幹部3人には訓告、余興を演じた5人には厳重注意の処分を下した。
一方で、飲み会に参加した全員(女性を含む10人以上)に聞き取りを行ったところ、“強制や強要はなく不快に思った出席者もいなかった”と結論付け、ハラスメントには当たらないとしている。
これに対し、SNSやヤフコメには
「女性も同席してたならどう考えてもセクハラ」
「昭和みたいな飲み会…縦社会の同調圧力じゃない?」
「公務員がこんな羽目を外すとかどうなの?」
「そこにいた人が全員OKならいんじゃない?」
「仲間内で騒ぐくらいいいだろ。なんでもかんでも叩くから生きづらくなる」
などの声があがった。
人事院によるとセクハラとは「他の者を不快にさせる職場/職場外における性的な言動」であり、「基本的に受け手が不快に感じるか否かによって判断される」と定義されている。
また、パワハラは「職務に関する優越的な関係を背景として行われる業務上必要かつ相当な範囲を超える言動」であり、もし「ほぼ全裸による一気飲み」が無理やりやらされたものであればパワハラに当たる。
『ABEMA Prime』ではこの件はセクハラ・パワハラに当たるのか、また、対策はできるのかを考えた。
■聞き取り調査で本音が言える?
この件はセクハラに当たるのか。タレントの井口綾子は「初対面の人だった場合は不快な気持ちになるが、仲の良い友人であれば『もうやめてよ』と言うくらいでセクハラとは思わない。『またやってる』と。だが、ほぼ全裸ではなく、全裸の場合はちょっと…(笑)」と答えた。
テレビ朝日の田中萌アナウンサーは「“誰も不快に思った人がいなかった”ことが事実であれば単なる内輪ノリだったのだと思う。一方で、聞き取り調査で『どうだったんだ?』と聞かれて、本音がどのくらい言えるのか分からない」と疑問を呈した。
■記憶をなくすなら法律で禁止に?
プロデューサー・慶応義塾大学特任准教授の若新雄純氏は「セクハラはなかったとしても処分されたのだから、品がなかったということ」と指摘。
「僕はお酒を飲まないが、飲酒後の運転が禁止されている理由は通常のまともな判断ができなくなるからだろう。しかも、一口飲むとどんどん勢いがついて途中でやめられなくなる人もいるし、飲み過ぎると記憶がなくなる人もいる。それでも酒を飲んだり、酔っぱらうことが法律で禁じられているわけじゃない。今回の件は、酒の飲み方が下手だったという風に捉えればいいのだと思う」と述べた。
(『ABEMA Prime』より)
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