「NEO神童世代」だけじゃない!23歳以下「RISE U-23」からも目を離せない
【映像】この大会で判定勝利を収めた那須川龍心

 8月26日(土)東京・大田区総合体育館で開催された「ABEMA presents RISE WORLD SERIES 2023 2nd Round」。今大会ではRISEの未来を担う若い選手たちが躍進した。

【映像】この大会で判定勝利を収めた那須川龍心

 昨年6月「THE MATCH 2022」を最後に那須川天心キックボクシングからボクシングに転向し、RISEは新たな時代に突入した。そのRISEマットでは今年に入って若い力が台頭してきている。

 2.23「RISE164」で行われたRISE NEW WARRIORS フライ級トーナメントに出場した那須川龍心(17歳)、塚本望夢(17歳)、松本天志(19歳)、空龍(18歳)はいずれも10代。7.30「RISE170」で秒殺KO勝利を収め、プロ無敗・KO率82%を誇る長谷川海翔は18歳だ。

 今回の大田区大会でもRISEアマチュア大会(RISE Nova)全日本王者の戸田龍将(18歳)が鮮やかなハイキックでデビュー戦を飾り、本戦第1試合で龍心と対戦したJINも17歳。花岡竜(19歳)はフランスの"Weedy"ニコラス・リヴァースをテクニックで翻弄し、国際戦で勝利を掴んだ。

「NEO神童世代」と呼ばれる天心に憧れた10代のファイターたちは、すでにRISEの中核を担う位置で試合が組まれ、堂々たる戦いぶりを見せている。

 しかもRISEの未来と可能性を感じさせるのは彼らだけではない。20代前半のファイターたち、年齢的には23歳以下にあたる「RISE U-23」も輝きを見せた。

 RISEバンタム級時期挑戦者決定戦で拳を交えた大﨑孔稀と加藤有吾はともに1999年生まれの23歳。2人は3分3R=9分間フルに打ち合う大会ベストバウト級の激闘を展開し、RISE伊藤隆代表も「2人とも素晴らしかった。分かりやすくいうとRISEの教科書のような戦い方をしてくれた」と2人の戦いぶりを絶賛した。フェザー級では23歳・安本晴翔と21歳・魁斗が緊張感あるハイレベルな技術戦を繰り広げて、コアな格闘技ファンを唸らせた。

 ジュムリアット・スラーターニー・ラーチャパッドをボディブローで悶絶KOして、破竹の10連勝を果たしたRISE女子アトム級王者の宮崎小雪は今年2月に20歳になったばかり。RISE WORLD SERIES 2023-54kg Tournament決勝に勝ち進んだ田丸も2002年生まれの21歳だ。

 スター選手の卒業・引退は決してネガティブなことばかりではない。若い選手たちにとっては自分が“のしあがっていく”チャンスにつながる。

 誰よりも間近で那須川天心の背中を見てきた龍心の「あそこまでキックで立場を作ったのに、いちから挑戦している選手は他にない。そういう姿を見て、何も思わない選手はいないし、励みというか自分もやらなきゃなって気持ちになる」という言葉は、NEO神童世代・RISE U-23の選手たち全員に共通する想いだろう。

 もちろん23歳以下の若い世代の台頭は、今の中心選手たち=現世代のファイターたちへの刺激にもなる。いずれは世代を超えた戦いが新たな熱を生むはずだ。

 これからのRISEを担うのは誰なのか。新世代たちによる新エースの座を巡る戦いは、RISEの未来を創る戦いでもある。

※本文中の年齢はすべて8月27日現在

【映像】この大会で判定勝利を収めた那須川龍心
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