男性デュオ「バブルガム・ブラザーズ」のブラザー・コーンさん（67）が29日、Instagramを更新し“乳がん”であることを公表した。あまり聞き慣れない、男性がかかる乳がんとはどのようなものなのか。
ブラザー・コーンさんは、左胸にできたしこりを検査したところ乳がんと発覚。ステージ2で早期発見できたため、主治医から「命に別状はない」と診断されたという。
男性の乳がん発症について、乳腺専門医で医療法人社団mammaria理事長の尹玲花氏に話を聞いた。
━━ステージ2はどの程度の進行状況なのか？
「しこり、腫瘍の大きさが2cm以上ある状態。あるいは、2cm未満であっても脇の下のリンパ節に転移が見つかった場合にステージ2と診断されるが、これはもちろん完治可能な状態だ」（以下、尹氏）
━━男性の乳がん患者はどのくらいいるのか？
「かなり珍しい。乳がん全体の1～2%程度という統計もあるが、私たちが診療していても、男性患者を診察する確率は本当に低い」
━━発症が多い年代はある？
「男性の場合、若い人にはほとんどなく、60代などが一番多い」
━━乳がんは予防できる？
「女性の場合はがんの罹患率で1位なので、国でも予防の検診を呼びかけるなど対策されている。一方で、男性の発症はかなり少ないので、国をあげて対策することにはならないと思う。しかし、男性の場合は検診を行わなくても、胸にしこりが発生すると触ってすぐにわかる。女性のように脂肪の中に埋まっているしこりとは違い、だいたい乳頭の近くに今まで無かったしこりができるので、症状としては大変わかりやすいのが特徴だ。なので、普段から自分の体に意識を向けることが大事になる」
また、男性の乳がん発覚とともに注意することがあるという。
「乳がんを発症しやすい、何かしらの遺伝的な変異・異常が隠れている場合がある。本人もそうだが、血縁関係の方にもリスクが及んでいる可能性があることに着目すべきだ」
━━気になったら早めに受診したほうがいい？
「しこりに気づき放置していると大変なことになる可能性は十分にあり得るので、何か異変を感じたらすぐに専門機関に相談することがとても大事」
（『ABEMAヒルズ』より）
