24時間かゆみが続き、患部が人目に触れることで精神的な負担も大きい「アトピー性皮膚炎」。そんなアトピーに悩んでいる人々が、お互いの情報を交換し合う場となるアプリがある。開発者に話を聞いた。
アトピー性皮膚炎に特化した匿名の無料アプリ「アトピヨ」。患部の写真を記録・共有することができ、患者同士のコミュニケーションや他の患者の治療経過を見ることもできる。開発した「アトピヨ合同会社」の赤穂亮太郎代表はこう話す。
「アトピー性皮膚炎は良くなったり、悪くなったりを繰り返す病気なので症状を管理することが難しい。このアプリを使うことによって、画像で症状を記録することができる。また、アトピー性皮膚は見た目に出てしまうのでメンタルの負担が非常に重い。学校や職場になかなか行きづらくなることもある。そういった際、患者さん同士で励まし合うこともできるので、メンタルサポートの効果もある」(アトピヨ合同会社・赤穂亮太郎代表、以下同)
元々、公認会計士だった赤穂代表。自身も小児アトピーに悩まされていたことがあり、約1年間プログラミングを勉強。このアプリを制作したという。
2023年8月まででアプリは2万4000ダウンロードを突破。約5万5000枚もの画像が共有されている。このビッグデータを用いて、医療機関や8つの大学病院施設と連携し、新しいアトピーの悪化要因や患者のニーズを研究しているという。
「現在は患者さん自身が情報発信をする場になっているが、今後は製薬会社や医療機関と連携して、疾患啓発、エビデンスのある情報、適切な治療情報をアプリ内で流していくことができればと考えている。
また、海外版も開発しているところだ。英語に対応すれば、世界の患者のデータが集められる。そのデータを元に大学病院などと共同研究すると、日本人だけではなく、黒人の方や白人の方のデータも集められるので、世界のアトピー治療にも役立つのではないかと思っている」
(『ABEMAヒルズ』より)