イーロン・マスク氏がボット(自動化されたアプリケーション・ソフトウェア)による情報工作に対抗するためX(旧Twitter)の全面的な有料化を検討し、さらに自身が創業したニューラリンク社で「初の人体治験募集」を開始した。ニュース番組『ABEMAヒルズ』では、この時代の寵児の狙いをTHE GUILD代表の深津貴之氏に聞いた。
━━なぜこのタイミングでXを全面的に有料化を検討したのか?
Xは元々「広告で得た収益で成り立つ形態」だったが、現在は広告離れが起きている。広告が入らないのであれば、「お金を払わないユーザーを多く抱えていてもあまり意味がない」という考え方をしているのでは。
━━課金してXに残ることを選んだユーザーにとって、Xはどんな場所になるのか?
無料ユーザーが減ることで全体的に行儀が良くなったり、炎上しにくくなると予想できる。ただ一方で、バズを起こしたり、キャンペーンをしたりといった「社会に影響をもたらす」という部分は弱くなるのでは。
━━フェイスブックなど他のメディア・SNSも有料化の方向に向かうのか?
ユーチューブやフェイスブックなどは広告が機能しており、一般ユーザーを幅広く獲得したいと考えているため課金プランは作りつつも基本は無料のままなのでは。
━━有料メディアと無料メディアの分断は起こりうるのか?
治安が保障されておらず、フェイクニュースも溢れた“無料の遊び場”と安全や価値観が保証された“秘密クラブ”といった二極化が起こる可能性はある。
━━続いて人体治験について。イーロン・マスク氏創業のニューラリンク社は頚髄損傷または筋萎縮性側索硬化症(ALS)による四肢麻痺のある人を対象にして、人体治験に参加する患者募集を開始した。「ワイヤレスのブレインコンピューターインターフェイスを埋め込んで思考のみでPCを制御するのが目標」とのことだが、イーロン・マスク氏の狙いはどこにあるのか?
イーロン・マスク氏は「人類を全員宇宙に持ち上げたい」と考えているので、そのために必要なテクノロジーのパーツなのでは。また、イーロン・マスクが積極的に投資している“AI技術関連”とも考えられる。
━━“生体と直接繋がるデバイス”がどのように宇宙と関連するのか?
おそらく「デバイスをコントロールする」という点が重要だ。ロボットのアームのコントロールにも活用できるかもしれないし、例えば「人間が今快適かどうか」を脳から直接検知できればエアコンのボタンも必要なくなる。
(『ABEMAヒルズ』より)
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