ローブローをアピールするあまり陣営がヒートアップ。その結果、前代未聞の「セコンドにイエローカード」の異常事態。ネット上でも「セコンドの暴言は聞いたことない」という声が、もらい事故で減点の選手も思わず苦笑いだった。
9月24日にさいたまスーパーアリーナで開催された『RIZIN.44』。安保瑠輝也(ALL-WIN)と宇佐美正パトリック(Battle Box)の試合は、3ラウンド安保の判定勝ちとなったが、ローブロー判定の末に試合中「セコンドの暴言によりイエローカード」が提示されるなど、前代未聞の泥仕合となった。
ドーピング問題で揺れた木村"フィリップ”ミノルの代理として手を挙げた宇佐美。安保との因縁が高まるなか、2ラウンドまでは、総合格闘技から立ち技初挑戦の宇佐美が健闘を見せた。
色々な意味で試合が動いたのは3ラウンド、1分。安保が左右のフックで宇佐美から最初のダウンを奪う。そこから安保が一気に畳み掛けるが、クリンチからのヒザで宇佐美がローブローをアピールして試合は中断する。
宇佐美はリングにのたうち回り下腹部を抑えて苦悶するが、安保陣営から「ボディだろ、ボディだろ、立てって」と怒号が響き渡る。
スローリプレイでも、ボディか下腹部か微妙なシーンだが、宇佐美は回復までインターバルを取る。その後も安保陣営からのアピールが過ぎたか、試合再開時に「ただいま安保選手にローブローとセコンドの暴言によりイエローカード」と宣告されると、安保は苦笑い。
前代未聞の警告にコメント欄も「セコンドの暴言は聞いたことない」「完全に泥仕合だな」「暴言とはw」と次々と反応。
試合はその後1分半で2ダウンを奪った安保の判定勝ち。最後のダウンは宇佐美が完全に後ろを向いた状態での安保のミドルなど、両者の因縁はノーサイドとはいかず。決着はファンの間で噂される安保と兄貴分である木村"フィリップ”ミノル戦に持ち越されたかもしれない。