渦中の鈴木宗男氏が、政治ジャーナリスト・青山和弘氏の単独インタビューに応じ、報道の真相について語った。
鈴木宗男氏によるロシア訪問をめぐり、党に無断に訪問したとして、維新は除名処分とする方向で検討している。
鈴木氏は10月1日から5日にかけて、ロシアのウクライナ侵攻後、日本の国会議員として初めてロシアを訪れ、外務次官らと会談した。党への届出は、出発の1日後だったという。また、ロシア国営通信「スプートニク」による鈴木氏へのインタビュー動画では「ロシアの勝利を100%確信している」との発言も報じられている。
鈴木氏は6日の会見で、「いかなる処分でも、事務的なミスであっても、責任は私にある」として、処分を受け入れるとも取れる発言をしていた。これについてインタビューでは、「私どものミスは渡航手続き、外国に行きますよという手続きがたまたま2日遅れただけなんですよ」と、維新が問題視することを「不思議でならない」と語った。
参議院には9月29日に届け出たが、維新への届出については「29日の夜、出しに行ったところ、事務所が閉まって人がいない。次の日は土日だから、月曜日(10月2日)の朝9時に紙を出しに行った」と鈴木氏は説明する。
「私の出発が次の日(10月1日)だから、(維新は)出発前に出していないのがおかしい、手続きミスだと言ってきてるんです。それは確かに手続きミス」と認めるも「実際、活動するのは(10月)2日以降なんですから、その日の朝にはちゃんと出してるんですから、なにも目くじら立てる話じゃない。(除名処分は)私は常軌を逸していると思いますね」と憤った。
維新は現在、鈴木氏の除名処分を検討している。党についての考えも聞いた。
「国会閉会中、国民から選ばれた政治家が、海外渡航するとき、いちいち『どんな話をするんだ』とか、『何のために行くんだ』と聞くだけでも、まだまだ成熟した政党ではないと思ってます」とバッサリ。「私にいろいろ言っている人に言いたい。『あなた、どこの国に行けますか』。あなた自身のチャンネルで。私は外務省など、どこにも頼んでませんから。モスクワの日本大使館にも、何のアテンドもお願いしてませんから」と、すべて自前で実行したことを主張した。
インタビューを終えた青山氏は、鈴木氏の現状について、「たとえば自民党であれば、杉田水脈議員が、いろいろな発言をして、批判されていても、除名にはしないんです」と例を挙げ、「なぜかというと、それが『自民党全体の印象にはつながらない』という、ある意味、自信とゆとりがある。彼女を切ることで、失う支持者がいることもわかっている。ただ日本維新の会には、その余裕がまだまだない」と解説。
「成熟した政党ではない」発言にあるように、まだ発展途上の政党であり、党内には「日本維新の会のイメージが毀損(きそん)されてしまう」という危機感があるようだと語った。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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