ハマスとイスラエルの間で大規模な軍事衝突が起きている。今後もイスラエルの反撃は続くのか？ 現代イスラム研究センター理事長の宮田律氏に聞いた。
━━今後、イスラエルが地上部隊を投入する可能性は？
イスラエルは確実に投入するだろう。イスラエルという国は非常に安全保障に敏感な国で「ハマスの脅威を完璧なまでに取り除こう」と考えているはずだ。
━━泥沼の戦争に発展する可能性は？
イスラエルは優れた軍事産業を持っており、さらにアメリカも武器を供与すれば、戦闘機や戦車が全くないハマスは太刀打ちできなくなり、パレスチナ側に相当な犠牲が出ることは確実だ。そうした中で、女性・子ども・高齢者の犠牲が出ればイスラム世界全般からイスラエルやイスラエルを支援する欧米に対する反発が生まれてテロが世界的に拡散していく事態になりかねない。
━━解決策はあるのか？
これまで国際法や国連決議で、イスラエルが占領地から撤退することを再三求めてきた。イスラエルとパレスチナが共存するよう国連などは訴えてきたが、イスラエルは一切従わず、占領を継続し、パレスチナ国家の創設を認めない。イスラエルが国際法を守って正しい行いをするのが一番の解決策だと思うが、国際法を破るイスラエルにアメリカ等は無条件の支持を与えてきた。
━━なぜ、アメリカや欧米諸国はイスラエルを支援するのか？
アメリカ国内ではユダヤ系の人たち力が強く、選挙にも大きな影響力を及ぼすため、大統領も議員たちもイスラエルの要望に沿う構造がある。一方で、ヨーロッパ諸国は第2次世界大戦に至るまでの過程でユダヤ人を迫害してきたためイスラエルに対してものを言えない立場にある。
（『ABEMAヒルズ』より）
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