「旧統一教会に裁判で負けたら話にならない」「“刑事事件なし”を教団側も突いてくる」ノンフィクションライターと考える裁判の「肝」
【映像】教団側はどう「反論」する? 国は勝てる?

 旧統一教会は解散するのか? 『ABEMAヒルズ』ではノンフィクションライターの石戸諭氏と共に裁判のポイント考えた。

【映像】教団側はどう「反論」する? 国は勝てる?

 13日午前、盛山文科大臣は旧統一教会に対する解散命令を東京地裁に請求し、受理された。「被害は1980年ごろから続き、約1500人、総額204億円に上る。信者の献金行為等が組織としての業務活動で、宗教法人としての目的を著しく逸脱した行為である」と主張している。一方で教団側は争う姿勢を示している。

 過去の事例を見ると、これまでに解散命令請求が出たのは、地下鉄サリン事件などを起こしたオウム真理教と霊感商法詐欺事件で幹部が実刑を受けた明覚寺で、命令確定までにオウム真理教がおよそ6カ月、明閣寺はおよそ2年10カ月かかっている。

 今回注目すべきポイントについて石戸氏は「オウム真理教と明覚寺は共に刑事事件に基づいた解散命令だ。しかし、旧統一協会に関しては刑事事件ではなく、初めて民法の不法行為を理由とした宗教法人の解散の是非が問われる。そのための『国による論理の組み立て』、そしてそれを裁判所が過去の解散命令と比べてどう判断するかがポイントだ。もし裁判所が『解散を認めない』となれば国側にも大打撃となる。それだけに非常に慎重になるのは理解できる」と述べた。

 対して教団側の出方については「教団側は『過去の事案と異なり刑事事件ではないこと』あるいは『過去の事案と比べても組織性、悪質性、継続性はない』と主張するだろう」との見方を示した。

 長期間の争いになるのか、という問いに石戸氏は「これまでと異なる根拠で解散請求に踏み切った以上、一定の時間はかかる。むしろ時間をかけるべきだと思う。細かい点についても話が及ぶと思うが、その細かいところにこそ重要だ。注目していきたい」と述べた。(『ABEMAヒルズ』より)
 

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