日本代表MFの久保建英にとって、10月13日のカナダ代表戦は我慢を強いられる展開となった。チーム自体は4-1で快勝したものの、自身は出番なし。所属するレアル・ソシエダで過密日程をこなしてきたうえ、来日は試合3日前で、本人も「(肉体的には)きついです正直」と語っていただけに、コンディションを加味されての措置だっただろう。
90分間をベンチで過ごしたカナダ戦の久保だが、後半開始直前には脚光を浴びてもいた。ピッチに出る直前の毎熊晟矢に動き方のアドバイスをすれば、その後に声をかけられた森保一監督とは口元を隠しながら身振り手振りを交えて何なら議論していたのだ。このシーンには視聴者も、「貫禄ありすぎるだろ」、「久保監督爆誕」、「タケ監督」などのコメントで大盛り上がりしていた。
試合に出なくても話題になるのは流石といったところだが、もちろん本人が強く望み、周囲から何よりも求められているのは、ピッチ上での貢献だ。この9月に日本人選手で初めてラ・リーガ月間MVPに輝き、ドイツの移籍専門サイト『transfermarkt』による推定市場価格も三笘薫と並ぶ日本人歴代最高の5000万ユーロ(約79億円)まで高騰するなど飛躍の時を迎えている久保だけに、17日のチュニジア代表戦ではハイパフォーマンスが期待される。
そのチュニジア代表戦で久保は今度こそスタメン出場すると見られる。ポジションは森保監督が最近、「(久保が)一番活きるポジションは4-3-3の右ウイングかなとは思っています。ただ、トップ下やインサイドハーフでも彼の良さは出る」と語っていただけに、周囲との兼ね合いで立ち位置は変わるだろう。
ちなみに、そもそも今シリーズは三笘、鎌田大地、堂安律がコンディション不良で招集外となったうえ、チュニジア代表戦はカナダ代表戦でフル出場の伊東純也は先発を外れるはずで、カナダDFに左足を強く踏まれて負傷した中村敬斗も欠場濃厚。2列目は多くのタレントを欠く状況になりそうだけに、天才レフティーには攻撃陣を牽引するリーダーという役割も求められそうだ。
チュニジア代表との一戦は、久保のパフォーマンスから目が離せない。
(ABEMA/MIZUHO BLUE DREAM MATCH 2023)