イスラエルとハマスの大規模な武力衝突。地上侵攻目前と言われるガザ地区に暮らす人々の心理状態を明星大学教授で心理学者の藤井靖氏と考えた。
藤井氏はガザ地区の人々の心理について「ストレスというひと言では言い表せないくらいの脅威が迫っている。しかもそれは持続的だ。人間は食べたい、寝たいという『生理的欲求』が最も優先されているが、次には『安全の欲求』がくる。それが常に脅かされているのは、人間の生体にはこの上ないストレスフルな状態だ。大袈裟な話ではなく『ストレスで死ぬ』ことがあり得る状況だ」と分析した。
さらにネガティブな感情の恐ろしさについて「ネガティブ感情はコントロールが難しく、口に出さずとも非常に伝播しやすい。それが集団の中で悪循環になっている状況」と説明。
そんな中、ガザの人々は何に希望を持てばいいのだろうか? 藤井氏は「自分たちの国を持つ、平和になるということはすぐには実現できないかもしれない。しかし、将来的に争いごとを解決する一つの手段は人間の『知の力』だ。知識や知恵をつけたり、さまざまな角度からの見方を持つことは、自らの立場や主張を守るために非常に有益である可能性がある。ガザにいる子どもたちに教育を受けられる環境を整備することが国際組織の役割の一つだ」と述べた。
(『ABEMAヒルズ』より)
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