熊本県の駐車場では珍しくない「圣」の字。県外の人は、普段見かけることがないだけに、読めない、意味がわからないという人も多いという。ではこの「圣」という字、実際何と読むのだろうか。
【映像】駐車場で見かけたらラッキー?「圣」コレクション
答えは、軽自動車専用スペースを意味する「軽(ケイ)」の略字。
「駐車場だけで見られるかなり独特な略字」と語るのは熊本大学で日本語学を教える茂木俊伸教授。2014年に県外から熊本に引っ越してきた際、初めて「圣」と遭遇。以来、これは一つの文化だとコレクションを開始し、現在までに500以上の「圣」を集める自称「圣」コレクターを名乗っているという。
駐車場の「圣」の字について茂木教授は「道路用のライン引きで書くと一画が太いので、『車』まで枠内に書くことは難しい。画数を少なくすることで、作業時間と費用の節約になる」と由来について解説。
そんな茂木教授には「圣」のお気に入りコレクションがあるという。まずは、熊本市中央区の三道沿いの駐車場にあった「圣」が四角形で囲まれたもの。
茂木教授は「なぜ枠をつけたのか分かりませんが、熊本の人でも『圣』だと気づけないレアな作品」と話す。
さらに、熊本市南区のネットカフェにあった「圣」に後から「車」を書き足したと思われるものも気に入っているという。
これには「県外からのお客さんにわからないと言われて書き足したのかなと妄想がはかどります。今は更地になってしまった幻の『圣』です」と説明し、「圣」の奥深さを語った。
(『ABEMA的ニュースショー』より)