【ブンデスリーガ】ウニオン・ベルリン0-3シュトゥットガルト(日本時間10月21日/アン・デア・アルテン・フェルステライ)
市場価値50倍も納得するプレーだった。この日は"ストライカー"としても光るプレーを見せた日本代表DF伊藤洋輝が、本職であるディフェンスで絶体絶命のピンチを凌ぎ「ナイスプレー!」「よく戻ってきたな!」と称賛のコメントが送られている。
怪我の影響で10月シリーズを戦った日本代表から離脱を余儀なくされた伊藤。状態が心配されたなかで迎えたウニオン・ベルリン戦ではベンチスタートとなった。すると1点リードで迎えた69分に左ウイングのヒューリッヒとの交代でピッチに登場した。
5バックの左ストッパーとしてプレーしていた伊藤だが、この日はオフェンス時に高いポジションを取るなど攻撃でも貢献。76分にはボックス内まで攻め上がり、ストライカー顔負けのポストプレーで味方のシュートを引き出すなど普段とは違う役割のなかで存在感を発揮した。
迎えた79分、ハーフウェイライン付近で味方がボールをロストしてカウンターを受ける形になったシュトゥットガルト。この瞬間、伊藤は相手選手よりも5メートルほど後方にいたが、攻守が切り替わった瞬間にダッシュを開始。およそ30メートルほど全力でプレスバックすると、最後は体を投げ出したスライディングを行った。
伊藤はボールにこそ触れられなかったが、うまくシュートコースを消すことに成功。て解説の柱谷幸一氏も「GKが出てきている。後ろからディフェンスがタックルに来ている。そういうプレッシャーがこういうミスを生んだ」と、伊藤が諦めずに戻りきったからこそ防げたプレーだったと分析した。
開幕から好調を維持している伊藤は、ジュビロ磐田から海を渡った際には移籍金8000万円だった。しかし今夏にはオランダの名門・アヤックスが獲得に興味を示すなど、今や欧州を代表するサイドバックとして評価はうなぎ上り。わずか2年で50倍となる40億円の評価も納得だ。
伊藤の活躍もあり、シュトゥットガルトは3-0で快勝。昨季は残留争いに巻き込まれていたが、今季は8試合を終えて7勝1敗で、首位のレヴァークーゼンに1ポイント差の2位につけるなど、絶好調となっている。
(ABEMA/ブンデスリーガ)