実況アナが「何で倒れない?」を連呼した激戦すぎる試合。額がパックリ割れ、唇が裂ける様子にRIZIN選手が「うわぁ…これ放送できるんすか」と言葉を失えば「唇裂けてるやん」「どっちも殺意がスゴイ」とファンも絶句。試合終了後には試合を裁いたレフェリーが思わず笑顔で両選手に拍手を送った激闘。さらに主役の両雄が試合終了後に見せたノーサイドのスポーツマンシップが感動を呼び「泣きそう」「ベストバウトだ」と感情移入するファンが続出した。
10月27日タイ・バンコクで開催されたONE Championship「ONE Friday Fights 38」。ペットガーフィールド・ジットムアンノンとヌンパンニャー・イーグルムエタイの若きタイ人対決は、判定でペットガーフィールドが勝利。試合後には両選手に"激闘の対価"ファイティングボーナスが支給される屈指の好勝負となった。
序盤1ラウンド中盤から両者ヒジを飛ばしあう激しい戦いが幕を開ける。「右ヒジ左ヒジ右ヒジ左ヒジ…」とファンからは驚愕の攻防をゲーム操作のように例える表現も。そんな展開を受け、3分を待たずに両者額をカット。カウンターで両者が顔面に被弾しながらも足を止め一歩も引かない。
2ラウンド、さらに試合は過激さを増す。ペットガーフィールドがパンチの連打をまとめると、ヌンパンニャーも蹴りをベースに反撃。その壮絶さからABEMAの実況・小出アキラは「改めてONEのムエタイルール怖すぎる!オープンフィンガーでムエタイをやるとこういうことになるんだ…」と絶叫した。
両雄ヒジを顔面に貰ってもビクともせず、明らかに効いているのに目は死んでいない。この状況にゲスト解説でRIZIN選手の後藤丈治も「これなんで倒れないんですかね…」と呆れた様子。言葉にし難い両選手の頑丈さにファンも「ゾンビvsゾンビ」「異常なタフさ」「すげえ根性」「寿命削ってるよ」と本音を漏らした。
小出アナ「全てファイナルラウンドのような試合。観ているのも怖い」。後藤「お互い血が足りなくなる。危ない」という言葉は決して誇張ではない死闘はファイナルラウンドへ入るとさらに過激度を増して行く…。
ヌンパンニャーが掴んで顔面にヒジをグサッ。血まみれのペットガーフィールドも朦朧としながらハイキックを顔面に振り抜いて応戦。小出・後藤両氏も出る言葉はひたすら「何で倒れない?」。3ラウンド9分間、殺傷能力の高い打撃を打ち合った両者、試合終了のゴングとともに、試合を裁いたレフェリーも両選手のガッツに思わず笑顔で拍手する異例の様子も見られた。
試合は判定3-0でペットガーフィールドの勝利。勝利者インタビューで笑顔を見せるが、唇が縦に裂ける様子に「唇裂けてるやん」と驚きの声。後藤も「うわぁ…これ放送できるんすか」と思わず声を漏らすほどの激闘。
その後、両選手にファイトボーナス35万バーツ(約145万円)が支給され、改めて二人が互いの健闘を称え合う様子に「泣きそう」「ベストバウトだ」など感動の声が続々。後藤は「最後まで勝ちにいく姿勢が評価されるのはいいと思います」と現役ファイターとして団体の粋な計らいを称賛した。