「青少年を守る父母の連絡協議会」の玄秀盛代表によれば「地方から出てきた10〜20代の女性がSNSで仲良くなった男性にホストクラブに誘われ、多額の借金を背負い、風俗の仕事をするようになるケースが多い」という。『ABEMAヒルズ』では親がとるべき対応をノンフィクションライターの石戸諭氏と考えた。
この問題について石戸氏は「原則としては、何にハマって何にお金を使うかは成人であれば個人の自由。だが、若者に自分の身の程以上にお金を使わせてしまうことや、こういった手口を知らずにお金を使ってしまうことは倫理的に大きな問題がある。ケースによって異なるがどこかで違法性が問えるのならば、問うていったほうがいい。結婚をする意思がなく、自身はニセの住所を書くなどしてお金を使わせるホストの手口は結婚詐欺的な方法と言ってもいいだろう。お金を使わせる手口を含めて、どこかに法に抵触しているものがないか念頭におくべき」と述べた。
また、“悪質なホスト”のビジネスモデルについては「職業選択は自由という大前提はあるにせよ、売り掛けという形で事実上の借金を背負わせ、風俗店で働かせてお金を稼がせて、そしてまたホストクラブでお金を使わせるという構造にも倫理的な問題がある」と指摘。
さらに、ツケで飲食させホストに借金させる「売り掛け」については「たとえば歌舞伎町なら歌舞伎町の飲食業の組合がある。組合として問題をどう考えているのか。対策も含めて明示的に打ち出してもいいと思う。悪質なホストばかりが多く報道され、一律に『ホストとはこんな人たち』と見られると困るという店やグループもあるだろう。例えば客同士との信頼関係もあるが、場合によっては年齢確認もした上で『25歳以下には売り掛けは認めない』といった自主ルールを作るなど、売り掛けに関するルールを整備していかないと問題だけが残ってしまう。条例を作るという案は議論したほうがいいが、それ以前にお店やグループごとに『うちはこんなことはやりません』と明示的なルールを定めていくなど、業界内での自浄作用と努力を求めていくというステップも必要だ」と提案した。
「娘さんにはホストで作った借金があります」などと回収業者がきたときの対処については「慌ててしまうと思うが、『本当に支払う必要があるのか』と一旦立ち止まって考える時間をとる必要がある。また、玄代表のような活動をしている場所に電話できるようにしておく、そして信頼できる弁護士を紹介してもらうなどの対応はできる」と述べた。
(『ABEMAヒルズ』より)
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