ハロウィン直前の週末、渋谷区では史上最大とも言われる厳戒態勢がとられた。その背景には去年の梨泰院・雑踏事故がある。なぜ人はわざわざ集まり、集団の中でタガを外してしまうのか? 精神科医の木村好珠氏と考えた。
ハロウィンでのトラブルを防ぐべく、長谷部渋谷区長は「渋谷に来ないでほしいと訴えることは非常につらいのですが、来街者の安全を第一に考えて国内外の人たちに要請させていただくことにした」と発言。
主な対策としては「10月28日〜11月1日の早朝までハチ公銅像周辺を封鎖」「人流をコントロールするため、場合によってはJR渋谷駅のハチ公口改札を封鎖」「センター街入口にはバリケードを設置」「迷惑車両防止のため駐車の規制」「警察だけではなく民間警備会社も警戒」などがとられている。
なぜ人はハロウィンのために集まり、トラブルを起こしてしまうのか?
木村氏は「人には群衆心理がある。大勢の人が同じ目的をもって集まることで匿名性が高まり、責任を免れやすくなる。言い換えると『赤信号みんなで渡れば怖くない』といった状態になってしまう」と説明。
さらに“コスプレ”の影響について「女性がメイクをしたりアクセサリーを身につけることで特別な自分になれるように、好きなキャラクターなどに仮装することで“一歩殻を破れる状態”になる。その効果には少し勇気を持てるというプラスの面もあるが、群衆心理のなかで行きすぎてしまうとトラブルになってしまう」と注意を促した。
また、自制する方法については「アルコールは人間の抑制を外してしまうので注意すべき」としたうえで「普段から『なんとなくみんながやってるから便乗して普段のストレスを発散』するのではなく、『自分が楽しみたいから楽しむ』というように、自分の行動の目的をしっかりと見つめることで自律した精神を養うことができる」と説明した。
(『ABEMAヒルズ』より)
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