「新しく購入したばかりのアルファードが駐車場にないんですが、、どういうこと?」。ダレノガレ明美さんがXで報告し話題となった盗難被害。警察庁の集計によると、2022年度に起きた自動車の盗難は5734件。1日15台の割合で盗まれている計算になり、警察も防犯と取り締まりに力を入れている。
埼玉県警などは27日、さいたま市にあるヤードと呼ばれる自動車の保管・解体の施設5カ所を立ち入り調査した。実は一部のヤードが盗難自動車の保管や海外移送の拠点となるなど、犯罪の温床として問題になっているからだ。
その手口はどのようなものなのか。『ABEMA Prime』で、実際に窃盗に被害にあったものの、取り返すことができた当事者に経緯を聞いた。
7月に「トヨタ JZX100マークII」が盗難被害にあった自動車レーサーの高橋邦明氏は「うちの会社で手掛けた車で、オーナーさんの駐車場に置いていたところを盗まれた。私が北海道への出張で動けなかったので、Xを使ってうちの若いお客さんに拡散していただいた」と説明。
日本は「盗難車天国」とも言われる。理由は、防犯対策が甘いこと、日本車は海外で人気があること、半数以上は検挙されないこと(2022年全国平均の検挙率は45.6%)、検挙されても量刑が軽いことなどがある。
そんな中、高橋氏はSNSで助けを求め、約10日後に発見することができた。「(フォロワーの多い)先輩にリツートしてもらったところ、40万人以上に届いた。車のボンネットに特徴があったので、“Xにあがっていたやつじゃないかな?”と警察に通報していただいた方がいて、その日に無事戻ってきた」。
車は11km離れた公園で見つかり、「残念ながら前のナンバーはついていなかったし、後ろのナンバーは加工されていた」という。カーセキュリティネットワーク事務局長の吉田泰啓氏は「例えば1を4に変えたり、3だと8にしたり。2つの文字をくっつけたり、切り抜いて、新しいナンバーを作る」と話す。
犯行は複数によるものなのか。「単独だとしても、持っていく場所がないと買い取ってもらえない。基本的に注文があった車を盗って、運ぶのはまた別の人になる。例えば、愛知県で車が盗まれたら、違う人が茨城や千葉までその日のうちに運び、そこでまた別の人に引き継ぐ流れだ」と説明する。
高橋氏は「今、窃盗グループはGPSをすごく懸念していて、1週間から10日ぐらい毎日違う駐車場やコインパーキングに転々と停めるらしい。それで追いかけてこなかったらGPSがついていないと判断して、自分たちのアジトに持っていくという話を聞いたことがある」と述べた。
そうした経緯を振り返った上で、「窃盗がなくなってほしいというのが本心。自分で一生懸命貯めたお金で買った車。私たちの場合は、自分たちの好きなような外販パーツをつけて、自分の息子のように作った車だ。それを知らない間に持って行かれるはすごく悲しいし、腹立たしい」と訴えた。(『ABEMA Prime』より)
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