【プレミアリーグ】ルートン・タウン 1-1 リヴァプール(日本時間11月6日/ケニルワース・ロード)
世界中の人々が誘拐された父親の解放を切に願った瞬間だった。リヴァプールのFWルイス・ディアスは、ルートン・タウン戦で1点ビハインドだった83分から途中出場すると、試合終了間際の90+5分に貴重な同点ゴール。するとユニフォームを捲り上げ、「パパを自由にしてくれ」というメッセージを発信した。ディアスの父親は先月末に母国コロンビアで反政府ゲリラ組織に誘拐され、安否が心配されている。
0-1でビハインドだった90+5分、リヴァプールはルートンに対して得意のゲーゲンプレスでボール奪取に成功。イブラヒマ・コナテからパスを受けたハーヴィー・エリオットは、インスイングのクロスをボックス内に供給すると、ファーサイドのディアスが反応。綺麗なヘディングではなかったが、身体で強引に押し込む魂のこもったシュートで貴重な同点ゴールを叩き込んだ。
ゴールを決めたディアスは、自らのシャツを捲り上げ、アンダーシャツに記した「LIBERTAD PARA PAPA(パパに自由を)」というメッセージをカメラに届けた。
これにはSNS上でも「ディアスのゴールは泣いた」、「ディアスありがとう」、「お父さんの無事解放を祈る」、「ディアスのゴールには胸を打たれた」、「君は一人じゃない」、「お父様も救われますように」など大きな反響を呼んでいる。
愛する家族が誘拐される痛みは、想像を絶するものがある。試合後にディアスは自らのSNSに「今も絶望に苛まれる。どうか解放してほしい。毎分、毎秒、僕らの不安は増している。僕の母、兄弟、そして僕は絶望と不安に苛まれ、今の気持ちを説明する言葉もない。この苦しみは、父を家に迎えて初めて終わるものだ」と綴った。彼の気持ちが届くことを切に願う。
(ABEMA/プレミアリーグ)